材料の下ごしらえ ボウルに卵を割り入れる。 ボウルの底に菜箸を押しつけて左右に動かし、卵白を切るようにしてしっかり混ぜる。 牛乳と塩ひとつまみ〜ふたつまみを加えて混ぜ合わせる。 粗熱をとる フッ素樹脂加工のフライパンを強火にかける。 すぐに油を入れてよく熱する。 フライパンを火からおろし、濡れぶきんにのせて10秒ほど冷ます。 卵を流し入れて半熟状にする フライパンを再び強火にかけ、卵を流し入れる。 フライパンを前後に振りながら、菜箸でかき混ぜる。 フライパンを傾けると、ゆっくり流れる程度の半熟状態にする。 再び粗熱をとる 卵をフライパンの向こう側に寄せる。 再びぬれぶきんの上で少し冷ます。 ひっくり返して形を整える フライ返しを使ってひっくり返し、木の葉形に整える。 フライパンの縁から皿に移して完成!• 熱いうちにペーパータオルをかぶせて上から形を整え、トマトケチャップをかける。 【ためしてガッテンのオムレツの作り方情報】 家庭で作るオムレツのよくある失敗は? 家庭で作るオムレツは、フライパンに溶いた卵を流し入れ、 皮を作って巻いていく方法が一般的。 でも皮の部分が熱く固まってふわふわにならなかったり、やわらかく仕上げようとして中が生だったりして、オムレツはシンプルなのに難しい料理。 家庭で作るオムレツが失敗する理由は? オムレツで失敗する人の多くが、最初に皮を作って「トロトロ」を包もうとしています。 すると皮が厚くなったり中まで火が通らなかったりするので、皮で包むのではなく、全体をとろとろの半熟状態にしたあとで、まわりに膜を作ればいいのです。 皮をあとから作るの? オムレツを「外側の皮を作ってから半熟状態の中身を巻いていく」と考えるから難しいのです。 卵全体を半熟状に仕上げれば、 皮は後から自然にできるものなのです。 この温度がポイントです。 プロのシェフの作るオムレツは? 中はトロトロの半熟、外側の皮の部分は極薄の1mm程度。 つまり半熟状態を作るには、72. 理想のオムレツは、中はまんべんなく72. そのために、 ぬれぶきんを使って粗熱を取ります。 1、まずはフライパンに卵を入れる直前に10秒、ぬれぶきんの上で冷まします。 2、卵をかき混ぜて半熟状ができたら、フライパンの縁に卵を寄せて、再びぬれぶきんで冷まします。 こうすることで、形を整える際に、外側が固まるのを防ぎます。 鉄よりフッ素樹脂加工のフライパンがおすすめ? フライパンの温度が下がっても卵がこびりつかないので、おすすめです。 プロが使う鉄のフライパンは、かなり高温に熱しないと卵がこびりついてしまいます。 だから、オムレツを作るのが難しいのです。 ですから、卵を理想の半熟状態にして形を整え、外側に皮を作るという作業を、ゆっくりやっても失敗しません。 (以上の情報NHKためしてガッテンより) バターで作る場合は? このレシピはダイエット向きにバターの代わりにオリーブ油にしています。 ためしてガッテンのレシピでは、バター大さじ1になっています。 レシピの5番が、「すぐにバターを入れる。 」 レシピの6番が、「バターの泡がだんだん小さくなり、消えかけたらフライパンを火からおろし、ぬれぶきんにのせて10秒ほど冷ます。 」 あとの作り方は一緒です。 オムレツのカロリーは? このレシピのオムレツのカロリーは、卵3個を使用したものが、372kcal。 卵2個を使用したオムレツは248kcalです。 オムレツのダイエットの工夫は? バターの代わりに、オリーブ油を使いましょう。 インスリンの働きを良くして体脂肪になりにくい油です。 よく食べる場合は、卵を3個ではなく、2個で作りましょう。 卵のサイズもLよりMにしましょう。 卵2個で作るオムレツの作り方は? 大きなフライパンよりも、直径20cm(鍋底の直径は16cm位)の鍋を使うと、形を小さめに整えやすいので作りやすいです。 牛乳なしでも作れる? 牛乳や生クリームを入れた方がふんわりなめらかですが、卵のみでも作れます。 生地がしっかりしているのでひっくり返しやすいです。 最初は卵のみで作るとコツがつかみやすいかもしれません。 オムレツの卵の混ぜ方は? 混ぜすぎると卵の弾力が失われます。 しかし卵白は切ります。 白身のコシがやや残るくらいで大丈夫です。 早速作ってみましたが、本当に「ふわふわ」の食感でした!
次のあの「タンポポオムライス」の原点かもしれないプレーンオムレツ 伊丹十三監督の映画『タンポポ』で有名になったいわゆる「 タンポポオムライス」にあこがれています。 『メシ通』でも記事になっていましたね。 チキンライスの上に乗せたオムレツにナイフを入れると、ふわとろの卵が開いていく。 おいしさの演出として至上のものです。 伊丹十三はエッセイストとしても抜群の才能の持ち主でありました。 語り口の親しみやすさや、内容がすっと入ってくる絶妙な文体は、いま読んでもうなるほどです。 現在活躍しているエッセイストにも彼の影響を受けている人は多くいるはずです。 「タンポポオムライス」の原型ではないか 伊丹十三のエッセイの中に、プレーンオムレツを作る話があります。 これがタンポポオムライスの原点となったんじゃないかと筆者は考えているのです。 伊丹十三『』(新潮文庫刊) 『日本世間話大系』に収録されている『プレーン・オムレツ』というお話は、伊丹十三が洋食屋のオヤジさんにオムレツの作り方を尋ねるもの。 対話形式で書かれていて臨場感がすばらしいのですが、オムレツを作る様子が、ものすごくおいしそうなのです。 楽しそうなのです。 自分でもやってみたくなるのです。 やってみよう。 洋食屋のオヤジさんが作ってたプレーンオムレツ 卵は 3つくらい。 バター、塩、胡椒、うま味調味料。 エッセイの中では、オヤジさんが玉子専用の鉄フライパンを育てていく話も書かれていてたいへんおもしろいのですが、今回も一般的なキッチン事情に合わせてフッ素樹脂加工のフライパンを使います。 卵に塩、胡椒、うま味調味料を適量入れまして、 ちゃちゃっと混ぜます。 白身が切れたらオッケーくらいの気持ち。 温めたフライパンにバターを入れるんですが、最初にサラダ油を入れてすぐに捨てる。 その後にバターです。 そのほうが「馴染みが良い」とオヤジさんは言っております。 そこに溶いた卵をサーッと流し入れます。 焼き始めたところですが、ここで『プレーン・オムレツ』より引用します。 オヤジ 右の手は、箸の先をひろげて、こう。 左の手は、こう。 ——(左手でフライパンを激しく前後に揺すりながら右手の箸で丸く玉子を掻きまわす。 左手はピストン運動。 右手は円運動。 しかも驚くほど激しい。 火は終始強火) 私 ハハア、左手が相当活躍するのね。 これが素人と全然ちがうところだな。 [伊丹十三『日本世間噺大系』新潮文庫(2005)より引用] 伊丹十三が観察したオヤジさんの言葉と動作を真似て、 右手の円運動と左手のピストン運動で卵をかき混ぜます。 オヤジ この、搔きまぜるのをいつやめるかってえと、まだですよ、まだですよ(右手の箸の掻きまわす、その箸の先を注視する。 初めは液体を掻きまわすのだからフライパンの底は見えないが、そのうち、玉子が少し固まって、グジュグジュになり始めた途端、箸の通った跡に黒い鍋底が見え始める)ホラ! 箸の跡が見えるようになったですね。 [伊丹十三『日本世間噺大系』新潮文庫(2005)より引用] 黄色い卵の中に鍋底が見える、この瞬間はあっという間にやってきます。 スリリングな一瞬です。 興奮する。 オヤジ この柄の、根元から三分の一くらいのとこを、こう叩くわけですね。 トーン、トン(叩くにつれて、玉子がまくれ返ってくる) 私 アレッ。 (伊丹十三『日本世間噺大系』新潮文庫(2005)より引用) フライパンの柄を叩いてオムレツを巻いていくなんて、職人みたいなテクじゃないですか。 伊丹十三によって描写された手際に触発されてちょっとやってみたら、 これがマア実際になんか「できた気分」になれるんですよ。 フライパンを「とんとーん」と叩いていると、オムレツの形ができあがってくるんですよ。 楽しい! 不格好ながらいちおう「タンポポオムライス」のようなものが自作できました。 教わったんじゃないんです。 エッセイを読んだらやってみたくなったんです。 できなかったことができるようになる できなかったことができるようになるのは楽しいことです。 料理であれスポーツであれ初めての自転車であれ、練習して上達する過程にはやっぱり喜びがあるんですわ。 『プレーン・オムレツ』の中でも、伊丹十三はオヤジさんに促されてオムレツを焼いて、何度も失敗します。 しかしそれが実に楽しそうに書かれているんですな。 筆者も何度もしくじりました。 巻けてない。 オムレツっていうかダサめの卵焼きになっちゃった。 失敗はするんだけど、なんかうまくいきそうな手応えがあるので再チャレンジしたくなるんですよ。 次はうまくいきそうだとか、さっきいい感じだったところをもっとちゃんとやろうとか思って、もう一回作ろうと思えるんです。 上達をしているという確実な手応えがあって、やってておもしろいんです。 極めてプレーンで黄色が綺麗なオムレツ そんな感じで、筆者が何度もプレーンオムレツを作ってみてわかった「 うまくいきやすいポイント」がこちら。 『日本世間噺大系』には、ほかにもたくさんのイイ話が書かれているので興味を持たれたらぜひ読んでほしいです。 あとプレーンオムレツも作ってみると楽しいです。 ホントに。
次の今日の料理 2018年3月19日 プレーンオムレツは基本的な卵料理のひとつなので、何度も作っているというかたも多いはず。 でも作るたびに、どこかいびつだったり、固くなったり、味が均等じゃなかったりしていませんか? まるで手馴れたように、いつでも本当においしく作れたら、かなり嬉しいですよね。 そんなあなたに、おいしいプレーンオムレツを作る秘訣を大公開。 東京・神楽坂で人気のフレンチレストラン「ル・マンジュ・トゥー」オーナーシェフの谷 昇さんに教えていただきます。 「オムレツは卵料理のきほん」などと言われますが、奥が深くて、とてもとても難しい。 僕の目指すオムレツのでき上がりは、まず左右が均等の美しい形に焼き上がっていること。 そして切ると、ごく薄い薄焼き卵が半熟のスクランブルエッグを包み込んでいること。 卵液は液状、しかも火が入ると一気に固まり始め、火が入りすぎるといきなり堅くなる。 じつに難しい素材です。 理想の状態に焼けるようになるまで、僕は修業時代に腱鞘炎になるほど練習しました。 そこでわかったのが、まずはフライパンの持ち方が大事だということ。 オムレツはフライパンの形、とくに奥のエッジを利用して焼くので、鉄板の面がまっすぐでないと、形が偏ります。 その状態で、体に対して平行にして柄を叩いて、卵を手前に返しながら巻いていきます。 材料(1人分) 卵 3個 塩 0. 1 卵を溶き混ぜる。 ボウルに卵を割り入れ、箸でしっかりと混ぜる。 卵白のコシをきりたくないので、お箸を使います。 泡立て器は厳禁。 コシがきれると凝固力が落ちていきます。 2 調味料を混ぜる。 1に生クリームと塩を加え、さらによく混ぜて卵液を作る。 生クリームがなければ牛乳、なければ水をそれぞれ同量加えてください。 3 焼き始める。 フライパンにバターを入れ、中火にかける。 フライパンは小さめ(直径約21cm)がおすすめ。 熱したフライパンにバターを入れないでください。 焦げやすくなります。 4 卵液を加える。 3に2を一気に加える。 バターが溶けきらず、まだかたまりが残った状態がよい。 5 外側から内側に混ぜる。 箸でフライパンの外側から内側に円を描くように混ぜる。 素早く何度もくり返す。 卵はフライパンの外側から固まります。 固まりかけたところで中央に混ぜ込み、外側に卵液を流す、このくり返しで均一に柔らかく火が通ります。 6 半熟になったら底面を焼く。 全体が半熟状になったら、1~2秒火にかけたまま動かさずに焼く。 慌てなくて大丈夫。 危ない! と思ったら火からおろして落ち着いて作業しましょう。 7 卵を向こうに折り返す。 フライパンを斜めにし、手前から奥へ卵を折る。 向こう側の卵を箸ではがしておく。 8 柄を叩いて卵を手前に巻く。 正しくフライパンを持って鉄板をまっすぐにし、柄を叩いて卵を手前に返す。 柄を叩く腕は必ず自分の体に対して平行。 こうしないと卵が向こう側や外に落ちます。 9 一周したら、巻き終わり。 数回柄を叩いて卵が一周し、合わせ目が上に戻ったらでき上がり。 僕は若い頃、壁に向かってフライパンをふって、中身が飛んで壁に当たらないようひたすら練習していました。 10 柄を持ち替えて皿に盛る。 柄を逆手に持ち、合わせ目が下になるようフライパンを返して皿に盛る。 Point 1 フライパンの正しい持ち方フライパン使いで大切なのは、鉄板がまっすぐ、平行になっていること。 よーく観察してください。 普通に握ると左に傾き、力がゆるむと右に傾きます。 傾くとフライパンを素材が手前に戻るようにあおれなかったり、オムレツのように形を整える料理が美しい形に仕上がりません。 大切なのは、柄を握らないこと! ぎゅっと握るから傾きます。 親指と人差し指の2本でしっかりつまんで、残り3本は支えるだけ。 人差し指から小指までは指先が一直線、柄のセンターに来るようにします。 これがきほんです。 親指と人差し指で輪を作り、フライパンの柄に差し入れる。 両指の接点がちょうど柄の中心にくる。 他の指3本を人差し指に揃え、しっかり固定する。 5本の指先がちょうど柄の中心線に並ぶ。 Point 2 水分を加えて卵の凝固温度を変えると簡単! 卵というのは複雑な素材で、1つの中に卵黄、液状卵白、濃厚卵白があります。 それを柔らかくふわっと焼き上げるために、卵に水分を加えます。 凝固温度が上がって焼きやすくなりますし、加熱によって水が膨張して全体がふわっとします。 味の面からいうと生クリーム、なければ牛乳や水でかまいません。 何も入れないと、すぐにカチカチに堅くなります。 また卵は塩がききやすいので、薄めの味つけにしてください。 ここでは卵3個に対して0. 5g、ひとつまみの半分です。 そして、オムレツにこしょうを使うなんて、言語道断! 香りが卵の味を消してしまいますから。
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