よ みぃ 何者。 【ネタバレ感想】映画「何者」をもう二度と見たくないと思った理由

STORY&CAST

よ みぃ 何者

対象年齢がちょっとあがった それでも若いけど ので、 読んでみることにしたのです。 今回は、そんな『何者』の感想です。 では、この小説で「就活」をする、 6人の主人公たちを紹介しましょう。 きっと、見覚えがあるはずです。 そう、これは のアカウントです。 この小説の主人公たちは、、、LINEといったを使う、 イマドキの大学生。 どうでもいいけど、イマドキって言葉、イマドキじゃないですね笑 とくに、この小説では、 「」でのつぶやきが、 物語の重要な要素になっている、まったく新しいタイプの小説なのです。 ここまでというアイテムを物語のなかに取り入れたのは、 『何者』が初めてでしょう。 物語中のそこかしこに、絶妙に配置されている登場人物たちのツイートは、 ときに彼らの仮面であったり、本音であったり、さまざまです。 拓人と光太郎、理香とその友達である瑞月は、 理香と隆良が同棲しているアパートの部屋で、 これから始まる、就職活動の情報交換をすることになります。 自分の志望業界について語り合ったり、 ES を見せ合ったり、 OB訪問や面接の様子を報告したり。 みんなで協力して就活を乗りこえていく…… と思いきや、理香と同棲している隆良は、 同じ学年であるにも関わらず、就活する彼らを尻目に、 こんなツイート。 就活なんて想像したこともなかったから、ある意味、興味深い 笑。 そんな彼女たちを横目に、買ってきた「思想を渡り歩く」を読み進める。 文化の転換期 変革期といってもいい についてのコラム集。 とっても興味深い。 … お気に入り 1 隆良は、就活とか就職とかをするのではなく、 いろんな人と出会って、たくさんの本を読んでモノを見て、 会社に入らなくても生きていけるようにしたい、というのです。 「就活自体に意味を見いだせない」んだとか。 そんな隆良の、のプロフィール画面を見てみましょう。 創造集団【世界のプロローグ】所属 第4期。 創造的な人との出会い、刺激に敏感。 最近はコラムや評など文章を書くことに興味。 人と出会い、言葉を交わすことが糧になる。 何やら、アーティスティックな雰囲気ですね。 自分たちが就活に勤しむなか、自分の価値観に従って堂々とふるまう隆良に、 主人公の拓人は、実は良い印象を抱いていません。 隆良の「アーティスティック」な雰囲気は、自分がかつて所属していた 大学の劇団サークルの、烏丸ギンジを思い起こさせるからです。 色んな分野の色んな人と打ち合わせを重ねる日々。 前は某人気番組の放送作家さんなんかにも打ち合わせ参加してもらっちゃったりして、ちゃくちゃくと進行中。 毎日面白い人に会ってる。 最高のものができる予感。 リツイート2 お気に入り1 実はギンジは、大学を中退し、今は大学のサークルではなく、 自分で劇団を立ち上げ、毎月1回必ず公演を行なっています。 拓人とギンジは、サークルの劇団時代に決定的な言い争いをしてしまい、 現在は2人の間に交流はありません。 互いのツイートを、ネット上で人知れずこっそり見るのみです。 一方、そんな隆良の彼女である理香は、着々と就活を進めており、 こんなツイートをします。 色んな人にアドバイスもらえて、ヤル気アップ! このあとは瑞月たちと集まって就活会議。 仲間がいるって心強い! 理香は留学経験があり、海外も経験している国際派。 の点数をアピールすることも忘れません。 しかし、「下の階」の住人である拓人と光太郎は、 理香の熱心すぎるともいえる「意識高い学生」としての就活のやり方に、 疑問を感じています。 「理香ちゃんのログ追ってたらさ、なんか、【今日は御社の面接に行ってきます。 どんなお話をさせてくださるのかすごく楽しみです】とかその人に向かって言ってたりすんだぜ? やばくね? マジびっくりだよ。 何だそのアピール方法」 「就活」という目標を共有しているとはいえ、それぞれの就活に対するスタンスは、 どうやらバラバラのようです。 そんな陰口がたたかれるようになった頃、 ついに最終面接まで進む人が現れたり、 になかなか受からなかったり、 だれかのの裏アカウントを見つけてしまったり……。 就活仲間たちの間に、徐々に不協和音が生じ始めます。 とかで」 前述したように、この小説では「でのつぶやき」が、 物語での重要な要素となっているのですが、 とくに、物語のキーとなるは、とある人物の「 裏アカウント」。 「メールアドレスで検索する」という方法で、 仲間のだれかの裏アカウントを検索し、それを発見してうのです。 ほかにも、仲間のPCの履歴や、検索上位の単語を見てしまい、 相手の思わぬ一面を知ってしまったり。 そう、『何者』は、イマドキの大学生を取り囲むやITの状況を、 物語の装置としてとても有効に使っている…… 何というか、 ミステリー小説なのです。 もちろん、そこに描かれているのはごく普通の就職活動であり、 殺人事件は起こらないし、だれも何も盗まないのだけれど、 これは、「仲間の本音をさぐる」、 ミステリー小説であり、ホラー小説だと思います。 最後にドンデン返しもあります。 あ!言っちゃった 私は数年前までは大学生だったので、彼らを取り囲むITやの様子は、 一応「実感として」わかります。 でも、もっと上の年代の方が『何者』を読んだら、 これは、一種ののように思えるかもしれません。 そんな『何者』、読みどころがとにかくたくさんあります。 本当は1つ1つ紹介したいところですが、かなり長くなりそうなので 笑 、 今回はそのなかで、もっとも気になった1点のみ、 感想を書いてみたいと思います。 なので、 彼らを取り巻く状況の息苦しさ、ギリギリさ、 そして大きな大きな不安、 内定が出ない恐怖、友達に先に内定が出てしまう恐怖、 「何者」にもなれないのではないかという恐怖。 そんなものを思い出して、心臓が苦しくなりました。 頭ではそんなものくだらないとわかっていても、 だれかと自分をくらべ、優越感に浸ったり、劣等感に苛まれたり。 しかも、物語中で拓人が独白しているように、 「就活」では、何が正解なのかわかりません。 努力や入念な準備が、必ずしも結果に結びつくとは限らず、 気楽な、要領のいい人物が「大手企業」の内定をあっさり勝ち取っていったりします。 理香のような、「痛々しい」までのアピールをする子や、 隆良のように、「自分はまわりの人間とはちがう」と、 就活する仲間を見下す子がいたりもします。 だれが「正解」なのか、わかりません。 だから、大きな大きな不安に耐え切れず、まわりの仲間には内緒で、 裏アカウントで、こっそり心情を吐露するツイートをしたりするのです。 陰口たたくなら一緒にいなきゃいいじゃんよ……と思いますが、 就活では確かに「情報量」がを決める、という側面もあるので、 なかなか1人でやるというわけにもいかないのです。 そして、人生経験の乏しい学生には、「内定」が、 まるで人生の最終結果、ゴールであるかのように見えます。 小学校で有名中学を受験したのも、 である高校を目指して猛勉強したのも、 有名大学でボランティアやサークル活動を頑張ったのも、 すべてはこの、就職のためだった、という意識があるからです。 なので、大手人気企業の内定を勝ち取れば人生も「勝ち」で、 中小零細の内定しか取れなければ、人生も「負け」です。 大学生もバカではないので、 「本当は勝ちとか負けとか、そういうもんじゃない」というのは、 わかっています。 頭のなかでは。 それでもあえて、「勝ち負けとかどうでもいいよ」と、 今の大学生に、 まだ、大学生だった当時の自分に、 社会人を数年やってみた私は、いってあげたいです。 物語の後半で、就活仲間の1人である瑞月が、 非常に印象的なセリフをいいます。 「最近わかったんだ。 人生が線路のようなものだとしたら、自分と同じ高さで、同じ角度で、その線路を見つめてくれる人はもういないんだって」 中略 「私たちはもう、たったひとり、自分だけで、自分の人生を見つめなきゃいけない。 一緒に線路の先を見てくれる人はもう、いなくなったんだよ。 進路を考えてくれる学校の先生だっていないし、私たちはもう、私たちを産んでくれたときの両親に近い年齢になってる。 もう、育ててくれるなんていう考え方ではいられない」 大学までは、みんな同じタイミングで、小学校、中学校、 高校を卒業し、大学に入り、就職活動を始めました。 でも、大学を卒業したあとは、結婚も出産も、あるいはそれを「しない」という選択も、 転職も、留学も、無職になるのも、海外へ移住するのも、 すべてはバラバラで、何もかもを自分で決めなければなりません。 当たり前ですが。 もう、「線路の先」を一緒に見てくれる人はいない。 なので、有名企業に内定しようと、に内定しようと、 そこから先の活躍や、忍耐強さを見てくれるのは、もう「自分」だけなのです。 この小説には、いわゆる「意識高い学生」というか、 「私、頑張ってます」「オレ、君たちとちがいます」 アピールをしてくる 笑 学生が登場します。 でも、その「頑張り」や「ちがい」を見てくれ、 認めてくれる人間は、 もうすぐだれもいなくなります。 あとはもう、ごまかしようのない、 「自分との闘い」が、待っているだけなのです。 ちょっと時期外れではありますが、 私はちきりんさんの、昨年4月に書かれた というエントリが、好きなんですよねー。 ここで語られている項目は、ことごとく主語が「自分」です。 何かを決断するのも、 何かに評価をくだすのも、 何かを目指すのも、諦めるのも、 すべては「自分」です。 私は、まわりの羨望をあつめるような会社には入れなかったけれど、 現在も絶賛人生に悩み中だけれど、 でも、大学生の頃より、すいぶん生き易くなったなぁ、と感じています。 すべてを「自分」で決めていけるのは、この上ない「自由」です。 この小説に描かれている大学生たちも、もうすぐ、 そのことに気が付くでしょう。 早く、大学生という虚飾の世界を卒業しておいで! Welcome to the real world! そこがいいんですけど。 若手社会人にとっては、大学生の頃を振り返る、 痛々しくも思い出深い1冊となるはずです。 また、多くのことを考えさせられる小説ではありますが、 前述したように、 単なるミステリーとしても面白いし、 人によっていろいろな読み方ができると思います。 受賞の話題作、どうでしょうか。 おすすめです。 aniram-czech.

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「何ものにも代え難い」は「何者」?「何物」?

よ みぃ 何者

かるび( です。 映画「何者」が10月15日から封切りされました。 僕自身、20年前の就職活動で酷く苦労した思い出と、前職で採用担当をしていたことから、この映画をものすごく楽しみにしていました。 早速、初日の朝一でダッシュで見てきましたので、以下感想を書いてみたいと思います。 ネタバレ部分は明示しております。 0.映画館の状況 僕が行ってきたのは封切り初日のいつものユナイテッド・シネマ豊洲。 朝9時の回なので流石に空いていましたね。 客層は、若い人、特に就活を控えた大学生が多かったです。 就活のイメージトレーニングにぴったりですからね。 1.映画基本情報 【公開日】2016年10月15日(土) 【監督】三浦大輔 【音楽・サントラ】中田ヤスタカ <オフィシャル予告動画> 映画と合わせて読むと、より「何者」の世界観がしっかりとつかめると思います。 冷静で明快な筆致が非常に読みやすいです。 3.あらすじ(ネタバレなし) 就職活動を目前に控えた拓人は、同居人である光太郎の引退ライブをぼーっと見ていた。 気がついたら横にいたのは、光太郎の元彼女で、拓人のクラスメイトでもあった瑞月。 そして、瑞月の留学時代の友人、理香と、その彼氏で同棲中の隆良。 ひょんなことから、この5人がつながり、理香の家を就活対策本部として共同で就活を頑張っていくことに。 5人はそれぞれの思いや事情を胸に、就職活動は進んでいくが、やがて事態の進展とともに、5人の友情や人間関係も思わぬ方向に流れていく・・・。 就職活動という、子供から大人に、モラトリアム時期を終えて社会において「何者」かになろうとする、大学生の「特別」な時期における揺れ動く心を、最新のリアルな就活事情を反映させて描いた青春群像劇。 ライブが終わり、拓人が自宅に帰ると、すでに光太郎は就活に向けて髪の毛を黒に染め、早くも臨戦態勢に。 ある日、すっかりスウェットでくつろいでいたところ、瑞月から電話があり、電話に出てみると、次の瞬間、拓人の部屋に瑞月からの突然アポなし訪問で面食らう拓人。 実は瑞月の留学生時代の友人が、拓人と光太郎の住むアパートの一つ上の階に住んでいて、就活対策をしていたのだった。 アルバイト帰りの光太郎も含め、瑞月の友人宅で急遽就活対策をすることに。 瑞月の友人は、 小早川理香(二階堂ふみ)。 まだ就活早期なのに、早くもエントリシート対策など余念がない意識高い系女子。 自宅のプリンターが故障中の光太郎と拓人は、今後ありがたく使わせてもらうことにして、 理香の提案で理香の部屋を今後4人の「就活対策本部」にしようと意気投合した。 すると、 宮本隆良(岡田将生)がそこへ帰宅してきた。 理香と知り合って3ヶ月で同棲したとのことだが、初対面の印象や、斜に構えたツイッターの文面から、拓人がかつて活動し、ケンカ別れした「劇団プラネット」での相棒、 ギンジと似たような「痛さ」を感じ苦手意識を持つのだった。 拓人にとって、「劇団プラネット」の サワ先輩(山田孝之)は頼れる先輩であり、たびたびバイトの前後に寝泊まりさせてもらっている。 今日もサワ先輩の家でエントリーシートを書いていると、ギンジの立ち上げた新劇団「毒とビスケット」の話を振られるのだった。 就活が始まり、ある日拓人は筆記試験を受けた広告会社で、偶然瑞月と鉢合わせた。 瑞月の話によると、 意外なことに就活に否定的な態度を採っていた隆良が午後からの試験会場に来ていたという。 瑞月と拓人が会場近くの定食屋でラーメンを食べていると、広告会社に走っていく理香も発見するのだった。 皆必死なのだ。 昼食を取り終わった拓人と瑞月は、地下鉄に乗ると、瑞月は、両親の不和と、母親の看護のため、就職活動で必ず確実な内定を取らなければならない話を拓人に打ち明ける。 ある日、拓人はギンジとの過去の公演後のLINEのやり取りのことを思い出していた。 地に足が付いていないフワフワしているように見えるギンジ。 ギンジへのダメ出しがエスカレートし、人格攻撃になってしまったが、ギンジから帰ってきた答えは、「大学をやめて劇団を立ち上げる」という回答だった。 それ以来、二人は決裂し、疎遠になってしまった。 隆良も含め、5人の就活は徐々に佳境を迎え、ある日、理香の家に再び集まった際、理香は就活用の名刺を作ったことをアピール。 OB訪問等に使う相変わらずの意識の高さ。 そして、光太郎は早くも最終面接へと進んでいた。 4月に入り、久々に大学キャンパスへ行ったある日、拓人は喫煙所で隆良とサワ先輩と鉢合わせする。 隆良を見たサワ先輩は、拓人に「ギンジとは全然違う。 もっと想像力を働かせろ」と言い残して去ってしまう。 5人の中で、一番最初に内定が出たのは瑞月だった。 自宅でその報告電話を受けた拓人は、側にいた光太郎にそっと携帯電話を回すのだった。 後日、演劇に関連する会社のグループディスカッションで、理香と偶然鉢合わせした拓人。 ディスカッションが始まると、理香に押されて発言できなかった。 その晩、理香の家で瑞月の内定第1号パーティが開かれた。 大手通信会社のエリア職を手堅く内定していた事が判明。 しかし、パーティの雲行きが怪しくなる。 家庭の事情で本命の外資へいく夢をあきらめ、結果を選んだ瑞月には隆良のいい加減さが我慢できなかった。 瑞月は相変わらず就活に中途半端な隆良に我慢できずにキレてしまう。 部屋を出て行く瑞月を追う拓人。 拓人は、途中で瑞月を捕まえ、瑞月と会話。 すると、瑞月は、前日、再度光太郎に告白したが、やはりどうしても気になる人がいるから、とまたも振られてしまったとのこと。 続いて、光太郎も中堅出版社に内定が出た。 拓人のバイト先の飲食店で、サワ先輩と拓人、光太郎で祝賀会をした。 拓人は、喫煙所でサワ先輩から、ギンジの5月公演に来いとクギを刺されるのだった。 終電を逃し、タクシーで帰宅する光太郎と拓人。 拓人は、翌日の面接に備え、プリンターを理香の家に借りに行く。 その時、理香は拓人の携帯に残っていた光太郎の内定先についての検索履歴を、拓人は理香のブラウザのキャッシュに残っていた瑞月の内定先についての検索履歴を見てしまい、お互い口論に。 その時、理香は、 拓人の「何者」というTwitterの裏アカウント「@何者」の存在を見て、激しく拓人を非難する。 裏アカウントを暴露された拓人は、いたたまれなくなり理香の家を出ようとするが、部屋を出ようとする際に、就活に本腰を入れる決意をした隆良から 「就活2年目なんだから、色々教えてくれ、よろしく」と言われてしまう。 実は、拓人は就職浪人中の大学5年生なのであった。 拓人はTwitter上で別次元から事態を観察し、回りの痛々しくも必死に「何者」かになろうとしている友人を冷笑することで自分を保っていただけだったのだ。 自分が一番想像力に欠け、何者でもない痛々しい存在であることに気づいた拓人は精神的に不安定になり、走り出してしまう。 そして、拓人は端月の元で泣き崩れてしまう。 瑞月は、そんな拓人を見て「昔の拓人の書く演劇が好きだった」と伝え、慰める。 翌日、予定通り面接会場に向かった拓人は、たどたどしいながらも、自分の本音を面接で伝えるべく、不器用ながらチャレンジするのだった・・・。 そして、米津玄師をVoに据えた中田ヤスタカの主題歌 が、都会のビルの真ん中で若者たちが一人ひとり孤独な自分探しに似た就活と格闘する映画の世界観にハマリすぎてて、怖いくらいの良い出来でした。 できればこれをエンディングだけじゃなくて、劇中に少し流してほしかったかなと思います。 5-2.就活生は絶対見たほうがいい!リアルな最新の若者の新卒就活シーン 映画中、新卒の就職活動のほぼすべての活動プロセスが描かれますが、 今年春まで就活採用側の最前線にいた自分が見ても、非常にリアルに再現されていました。 合同企業説明会、Webテスト、筆記試験、面接、グループディスカッション、採用/不採用連絡、就活生の心理描写、面接官の顔つきなど、本当によく考証されています。 大学生や就活生の親御さんは、絶対見ておいたほうがいいと思います。 特に、立ち直った拓人が採用面接に挑む最終シーンは、新卒就活での独特な空気感を完璧に描ききっています。 また、映画中の主役6名のうち、特に理香=意識高い系、光太郎=天真爛漫系、 瑞月=マジメ素直系は就活中によく見るタイプであり、就活に強いのは光太郎と瑞月のような人材なのであります。 5-3.みどころは、就職活動を通して、モラトリアムから突然放り出される若者たちがどう振る舞うのか 夢想的な自己実現に固執し、就活やギンジとの企画に泥臭く取り組もうとしない隆良や、安全な立ち位置から観察ばかりして悦に入る拓人は、いわばモラトリアムの象徴的存在でした。 それに対し、悩み抜いた上、家庭の事情から外資への夢を一旦あきらめ手堅く大手のエリア職を確保した瑞月と、中堅企業ながら、高校生からの憧れの出版社を決めた光太郎、そして痛々しくも演劇作品を創り続けることで夢へ必死で近づこうとするギンジ。 彼ら3人は、まさに モラトリアムから大人へと踏み出そうとする中で、まずは最初の結果を残そうとあがき、大成功ではないですが、小さな結果を出したわけです。 だけど、モラトリアムの終わりは突然やってくるので、ギアチェンジは非常に難しいものです。 劇中、隆良は 瑞月に正面から反論され、拓人はサワ先輩や理香から厳しく指摘され、ようやくそれぞれ目が覚めるわけですが、特に拓人はモラトリアムから脱出するのに2年かかっています。 小学校~中学校~高校~大学と、自分と全く同じ高さ、角度で人生を歩む仲間と、自分以外に自分の人生を一緒に考えてくれる家族や先生がいたからこそ、周りには結果よりプロセスを見て「優しく」承認してくれる人がいたわけです。 でも、与えられたレールは大学まで。 社会人になったら、自分で進路を決め、自分で実現したいキャリアや結果を考えなければならないのです。 たとえ上手にできなくて痛々しくても、自分が「何者」かであることを周りにアピールしていかなければいけない。 それが大人への第一歩なんだ、というメッセージが、クライマックスの瑞月の言葉から感じられました。 5-4.拓人が隆良とギンジを好きになれなかった理由を考察する 拓人は、隆良とギンジを「アピールばかりしていて痛々しいやつ」と同列に扱い、二人に対してその歪んだ自我の痛ましさを指摘してやりたい衝動にかられ、ネガティブな感情を押さえることができません。 映画でも、二人に対して全く同じセリフを投げかけます。 ギンジにはLINEで、隆良には瑞月の後を追う前の捨て台詞として。 頭のなかにあるうちは、いつだって、なんだって、傑作なんだよな。 お前はずっと、その中から出られないんだよ。 キツい一言ですよね。 結果を出す前からうだうだ大言壮語を吐くなよ。 結果を出してから物を言えよと。 映画の終幕直前で、実は拓人こそが一番痛々しく卑怯な観察者であることが暴露されるわけですが、 拓人は、実は自分自身で、無意識に自分の痛ましさに気づいているのではないでしょうか。 だから、繰り返し劇中で語られるこのセリフは、 拓人が自分自身に投げかけている言葉なんですよね。 拓人は、ギンジと隆良にそれぞれ自分を投影しているのです。 彼らの中に、どうしても自分自身と同じ「痛さ」を見てしまうので、反射的に嫌悪感を抱いてしまう。 ただ、サワ先輩が指摘したとおり、「ギンジと隆良は同じではない」のです。 劇団の拙いクオリティを批判されても表現することをやめず、必死で「何者か」であろうとするギンジの痛ましさは、拓人のもう一つの可能性でした。 演劇から下りず、観察者に安住せず自分と向き合っていたなら、拓人はギンジ同様の葛藤や痛みと直面しなければならなかったはず。 拓人はそのつらさがわかるからこそギンジを正視できず、ギンジの作る未完成な演劇から逃げ回りました。 一方、 隆良は現在進行系の拓人の自意識が分かり易く「見える化」された別バージョンのような存在です。 斜に構えて本気で行動せず、別次元から評論するだけの空っぽな生き様は拓人にとって、自分の情けなさを見るようなものであり、やはり正視できるものではありませんでした。 サワ先輩が「お前はどちらかというとギンジに似てるよ」と言ったのは、拓人の中にかつて確実に灯っていた情熱を高く評価している、サワ先輩独特の優しさの表現だったのではないでしょうか。 5-5.拓人が就活2年目であり裏アカウントを持っている伏線について 物語のラスト20分で、理香に 裏アカウント「@何者」の存在を暴露され、部屋を出る際に隆良のセリフで拓人が「就活2年目」であることが判明し、物語は一気に動きを見せました。 が、その伏線は果たして映画中で表現されていたのでしょうか? まず、裏アカウントについては、原作同様、物語前半では手がかりや伏線は全く明かされません。 かろうじて、拓人が暇さえあればスマホに視線を落とし、SNSをチェックしているところから、Twitterに何かを書き込んでいるのだろう、というところがわかるくらいです。 これに対して、拓人が 「就活2年目」であることは、割と簡単に推測できます。 例えば、 ・冒頭の光太郎の引退ライブで、拓人がすでにスーツ姿である。 ・光太郎が就活を始める時「これから就活始めっから色々教えてくれよ拓人先輩」と話しかけているシーン ・サワ先輩の部屋でエントリーシートを書いていると、サワ先輩から「お前書き慣れてんだろそんなもん」と言われるシーン ・理香と瑞月が留学帰り=1年留年している、隆良が1年間休学をしていた事実 ・瑞月と光太郎、拓人は1年生の時同じクラスだったクラコンのシーンがある このあたりから、勘がいい人はひょっとしたら拓人も留年していたのかも?と推測することができたかもしれませんね。 5-6.後半クライマックスの演劇仕立ての演出について 映画最終盤、拓人が裏アカウント 「@何者」に書き込んだ内容を物語序盤からのシーンと合わせて走馬灯のように振り返りながら思い出すシーンの演出は見事でした。 元々脚本家として観察力に優れた拓人が自意識をこじらせた結果、ギンジとの演劇でみずからの放つ痛さに耐えられなくなった結果、引退後はTwitterという閉じた自分だけの安全(に見えた)Twitter劇場でフォロワーに対して「演じる」ことで承認要求を満たしていた拓人。 顔もわからない匿名の観衆たちの中に、ひとりスポットライトが当たり、拓人へ温かい眼差しを向けていた瑞月がいたことは、拓人にとって唯一の救いだったのかもしれません。 最終盤、三浦大輔監督の独創的な演出は非常に印象的で独自性を感じましたが、映画全体の雰囲気はちゃんとキープされた、計算された良い演出だったと思います。 とはいえ、細かいところでより映画らしい変更点がありました。 主な違いを書いてみたいと思います。 6-1.全体的にセリフ回しがカットされている 文庫本で300ページを超え、約半年にわたる就職活動を100分弱に凝縮したので、ここは致し方ないでしょう。 ただし、原作から抜粋されたセリフは、ほぼ一字一句忠実にスクリプトに起こされていました。 ここは時間の都合上カットされましたね。 映画では全部カットされています。 ・拓人と瑞月の広告代理店筆記試験受験後の食事内容 原作では、拓人は定食屋で生姜焼き定食を注文していますが、映画ではふたりともラーメンを食べていました。 6-3.クライマックスで瑞月が拓人に「拓人の演劇が好きだった」と告げるシーンの順番が入れ替わっていた 原作では、前半部分でこのシーンが早々と出てきます。 広告代理店の筆記試験後、偶然出会った 瑞月と拓人が定食屋でゴハンを食べている時に、「拓人の演劇が好きだった」とエピソードを語るのです。 このシーンを、映画では最終シーンの一つ手前へと移動させていました。 この設定変更は、正直すごく上手だなと感心しました。 サワ先輩や理香をはじめとする就活の仲間たちに、矮小な自我と自意識を見透かされ、Twitterの裏アカウントの存在も暴かれた拓人は、うちのめされ、言葉にならないくらい精神的に破綻寸前まで追い詰められるわけです。 そんな拓人を救うのは、拓人がずっと片思いだった瑞月しかありえないわけです。 まだ演劇活動を通して一心不乱に「何者か」であろうと取り組んでいた、拓人の昔のひたむきな姿を、かつて好きだった人が見ていてくれて、承認してくれていたわけですから。 しかも、 Twitterでの軽い「いいね」ではなく、好きだった人から、ささやかながら肉声で届けられた意味のある承認。 瑞月の一言は、傷ついた拓人を精神崩壊寸前から救い出し、拓人に、不器用ながらようやく人生と向き合い、再び就職活動のスタートラインに立たせるだけの勇気を与えたことでしょう。 希望の持てるエンディングにスムーズに繋がっていくには、この瑞月の「演劇、好きだったよ」という強い承認シーンが、ストーリー上どうしても必要だったと思います。 7.まとめ 僕がこの映画で一番好きになったシーンは、拓人の最後の面接シーンです。 演劇を辞め、長い間シニカルな観察者の立場に慣れきってすっかり自分を表現することから疎遠になってしまった拓人が、絞り出すような声で、自分の声を出そうともがくシーンは感動的でした。 結果、面接は失敗しましたが、ギンジのように、不器用でも「何者」かになろうと最初の一歩を踏み出せた拓人の懸命な姿勢は、見る人の心を温めたと思います。 原作も素晴らしかったですが、映画も期待を裏切らない良い出来でした。 ぜひ興味があれば劇場に足を運んでみて下さい。 それではまた。 かるび 8.映画「何者」をもっと楽しむために 「何者」のサイドストーリー6編を収めた短編集。 演劇を創り続けるギンジのその後、光太郎の高校時代の初恋と、社会人になったサワ先輩の心暖まるエピソード、瑞月の家庭事情、理香と隆良の付き合うきっかけなど、本編のサブキャラ達のサイドストーリーがまず5編描かれます。 最終章の表題タイトル「何様」では、「何者」最終シーンで面接を担当した新卒採用担当に焦点が当たります。 就職してからもまだ「何者」にもなりきれていない新卒人事が悩み葛藤する姿を描きました。 「何者」をより深く楽しむためには、ファン必携のアナザーストーリー作品集 でした。 「何者」を読んでいなくてもこれだけでも楽しめるようにできています。 文句なくお勧め! hisatsugu79.

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『何者』がホラー映画である5つの理由

よ みぃ 何者

何者の主要登場人物 二宮拓人 にのみやたくと 社会学部の5年生。 学生サークルで演劇の脚本を元大学生のギンジと作っていた。 Twitterの裏アカウントで誰にも言えないことを日々呟いている。 神谷光太郎(かみやこうたろう) 拓人の友人でルームシェアをしている。 社会学部の5年生。 就活開始前までバンド活動していた。 性格は明るく、コミニケーション能力が高い。 田名部瑞月(たなべみづき) 光太郎の元恋人で拓人の片思いの相手。 社会学部の5年生。 米国でインターンシップを経験しており、留学生交流会で理香と出会う。 小早川理香(こばやかわりか) 拓人達の部屋の上の階に恋人の隆良と住んでいる。 外国語学部国際教育学科の5年生就職活動に対する意識が高い。 宮本隆良(みやもとたかよし) 理香の彼氏。 就活対策本部に参加するものの、就職活動に批判的であった。 何者 の簡単なあらすじ たまたま知り合った、学生5人の就活物語です。 しかし、ただ就活をしていることを描いているのではなく、イマドキの若者ならではの就活の仕方や、今の私たちになくてはならないSNSを通して変化していく人間関係を描いています。 大学生5年目の5人は各々の就活情報を交換し、切磋琢磨しながら共に就活を乗り越えようと「就活対策本部」をつくるところから物語は始まります。 偶然にも理香は、拓人達の上の階に住んでいました。 同じ大学5年生で就活生と言うこともあり、自分の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まろうと提案をしました。 理香の部屋にはパソコンやコピー機もあるので、エントリーシートなど必要な書類をプリントアウトするにはとても便利だったので、よく皆で集まり就活状況の報告をしていました。 どのようにエントリーシートを書いているか、模擬面接の対策、OB訪問等、有益となる情報を交換し互いに就活に対する意識を高めていました。 しかし。 みんなで協力して就活を乗り越えていこうと話をしていると、理香と同棲している恋人の隆良は、就活をする彼らを理解できないと言うかのように「みんなで同じ方向に歩いていくなんてしたくない。 就活、就職をしなくても生きていけるようになりたい」と持論を言うのでした。 希望していた職種とは少し違いますが、大手の企業でした。 理香の部屋でいつものメンバーで内定祝いをしました。 そこで、「意識高い系」の理香はその程度の職場では満足しないと言うような発言をしていました。 次に内定が出たのが光太郎でした。 光太郎も、希望していた企業ではありませんでしたが、就きたかった出版系の会社です。 拓人は祝福しました。 しかし、仲間内から内定者が出てしまうと、内定が決まっていない者は焦りを感じます。 ある企業の面接で拓人と理香は同じグループディスカッションを受けました。 理香は米国留学や海外ボランティアの経験を元に発言をしますが、他の面接者が話しているのを遮ってしまっていました。 グループディスカッションを行う上で、良い行動とはいえません。 周りが内定を決めていき、焦っているようでした。 また、理香も瑞月の内定先の評判をパソコンで検索していました。 そして、ある日、互いに、友人の内定先の評判を検索している事を知られます。 そこで、理香は「拓人くんが内定出ない理由が分かる」というのです。 理香は拓人の裏アカウントの存在を知っていました。 Twitterのアカウントはメールアドレスで検索することができるのです。 拓人はその裏アカウントで誰にも話せない本音をつぶやいていました。 そして、理香は続けて「みんな、そんな拓人くんのこと『痛い』って思っているよ。 カッコ悪い姿を見せたくないって観察者ぶってる人なんか、どの会社だって欲しいと思うわけないじゃん。 」 と告げます。 拓人は理香に図星をつかれてしまいました。 光太郎は単位が足らず留年しており大学5年生、瑞月と理香は留学をしており大学5年生、隆良は1年間休学をしているので大学5年生なので、他の人は初めての就活ですが、拓人だけが1年目で内定をもらえず2年目だったのです。 拓人は自分のことは棚に上げて、いつも他人を観察し悪態をついてました。 時には仲間の裏アカウントを特定し、その内容をチェックしていました。 その行動は「自分が何者でもない」という不安を隠す為のものなのです。 「何者にもなれない」自分からは目を逸らし、他人の評価ばかり気にしています。 そして拓人の裏アカウントにはこのようなつぶやきもあります。 「今年も内定が出ない。 理由が分からない。 」 しかし、物語の最後、拓人は理香に言われた言葉で成長をしたのか、面接官の問に「短所はカッコ悪いところです。 」 「長所は、自分はカッコ悪いということを、認めることができたところです。 」 と答えていました。 何者 を読んだ読書感想 この物語を就職活動中に読んでいたら病んでいたかもしれないな、と思いました。 この小説は「」のつぶやきが、物語の重要な要素になっている新しいタイプの小説でした。 物語の途中に「アカウント名」で登場人物たちのつぶやきが書かれていました。 特につぶやきが多かったのは、拓人と理香でした。 この人が内定をもらったところまでは描かれていませんでした。 就職活動に焦るのと比例して、つぶやきが増えたのでしょうか。 実際に私も、理香のように「面接行ってきた」「エントリーシート書いた」など、よくつぶやいていたかもしれません。 私たちの生活に溶け込んでいるなどは、今ではなくてはならないものかもしれませんが、人間関係に一番影響してくるものなのだなと感じました。

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