人工タンパク質。 生化夜話 第32回:最初の人工融合タンパク質は何だった?

産総研:10個のアミノ酸からなる人工タンパク質の結晶構造を解明

人工タンパク質

人工的に合成したアミノ酸をタンパク質の特定部位に導く技術を、北陸先端科学技術大学院大の芳坂貴弘助教授が開発した。 エイズやアルツハイマーなど難病の原因となるタンパク質の働きを調べる手掛かりとなり、薬剤開発への応用も期待できる。 現在、プロテイン・エクスプレス(千葉県銚子市)と共同で事業化を目指している。 四塩基コドンに非天然アミノ酸を指定させ、非天然アミノ酸を組み込んだ人工タンパク質の合成に世界で初めて成功した。 この技術を使って光を発する「蛍光標識アミノ酸」を狙った場所に導くことで、タンパク質の構造や機能の解析が可能となった。 引用: すべての生物は同じ20種類のアミノ酸から構成されるタンパク質から構成されています。 アラニン、フェニルアラニン、プロリン、システイン、バリン、ロイシン・・・etc。 話は違うのですが研究の関係でアミノ酸をたくさん使うことになり、天然の光学活性体以外は高いというのを実感した今日この頃。 といっても、生化学のキッドとは1桁2桁違いますが。 さて、蛋白質の設計図であるの配列上に存在しているコドンといという塩基3個の配列の代わりに塩基4個のものをつかって、非天然アミノ酸を認識させて、それにより非天然のタンパク質を作りました。 非天然アミノ酸を蛍光標識したものを使えばタンパク質の構造解析も容易になるそうです。 いろいろな人工タンパク質の創生も可能ですので、新たな機能を持った人工タンパク質が生まれるかもしれません。 関連書籍 知財の力を使って経営戦略を成功に導くためのプロセスを詳細に記載した文献です。 イノベーションの創出、事…• , 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行拡大に伴い、国内でも多くの学会やシンポジウムが中止…• , 荘司 長三(しょうじ おさみ)は、日本の化学者である(写真はこちらより引用)。 名古屋大学理学部教授。 , , 先日、2020年7月7日の第5回ケムステVシンポで山東先生による溶液DNP-NMRの利用に関するご講…• , , , , 第104回の海外化学者インタビューは、デヴィッド・カーヘン教授です。 ワイツマン研究所化学科・マテリア…• , 新型コロナウイルス感染症 COVID-19 の発生以来、マスクが世界的に注目を集めるようになり、当初…• , , ジャネット・M・ガルシア(Jeannette M. Garcia, 19xx年xx月xx日-)は、ア…• 「液体のような」相と「固体のような」相、2つの相を持つゲルは様々な分野で用いられています。 今回はその…• , , , ,.

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人工的に設計したタンパク質による金属ナノ結晶の生成

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新井研究室は、 構造生物学 と タンパク質工学 の両分野からタンパク質の研究を行っています。 構造生物学分野の研究 は、タンパク質X線結晶構造解析などによりタンパク質の立体構造決定を行っています。 そして、 タンパク質の分子・原子レベルでの生理機能の理解 を目指します。 タンパク質工学分野の研究 では、遺伝子工学的手法により設計した 改変タンパク質および新規人工タンパク質、融合タンパク質等を作製 することで、 合理的かつ機能的なタンパク質デザインの構築、カスタム・メイドな機能性タンパク質の産業や医療への応用 を目指します。 人工タンパク質デザイン・創製研究 (タンパク質工学分野、合成生物学研究分野) () 2015. 14 (解説記事) 2012. 26 タンパク質の構造・機能解析の研究 〜百聞は一見に如かず〜 タンパク質の立体構造を知ることは、タンパク質の機能やそのメカニズムを理解し、生物を原子レベルで深く理解するために重要です。 当研究室では、X線結晶構造解析によりタンパク質の立体構造決定をしています。 X線結晶構造解析の対象は様々な天然のタンパク質 酵素、細胞表層タンパク質など や新規人工タンパク質です。 <X線結晶構造解析について> タンパク質の結晶化 タンパク質の結晶をつくるには、まず目的のタンパク質を高純度に精製します。 そして精製したタンパク質をさまざまな沈殿剤やバッファーを含む溶液を用いて、結晶化条件のスクリーニングを行います。 一般に数百条件の検討を試みます。 以下にタンパク質の結晶をいくつか紹介します。 タンパク質結晶の形は多彩です。 そして立体構造決定できるほど良質な結晶を作るのは非常に難しく、タンパク質X線結晶構造解析においてボトルネックとなっています。 よって結晶の綺麗さと難しさから、タンパク質結晶ができた時の喜びは希少な宝石を手に入れた時のそれに値します。 X線結晶構造解析では、こうした結晶にX線を当てて得られる回折像から、立体構造を決定します 下図参照。 本研究室 新井 は、これまでに約15種類のタンパク質の立体構造解明に携わってきました。 そのいくつかを以下に示します。 理化学研究所共同研究 現在、メナキノン合成系の関連タンパク質の酵素基質複合体[研究者:松尾]、人工タンパク質[研究者:木村、新井]、枯草菌の細胞表層タンパク質[研究者:北浦]などの立体構造解析を進めています。 改変・人工タンパク質の創製と応用研究 〜カスタム・メイドの役立つ人工タンパク質をデザインし、創製する〜 以下のような、機能の改良や新たな機能を付与したタンパク質を創製し、応用することを目的とした研究を行っています。 改変タンパク質…既存のタンパク質を人為的に変化(改変)させて、新たな利用法や価値を与えることを目的としています。 現在、他の高分子と改変タンパク質との超分子の作製を進めています[研究者:小林]。 融合タンパク質…例 GFPと抗体フラグメントのキメラタンパク質を作製 [研究者:新井](下の二つの図を参照)。 抗体の抗原結合部位のH鎖とL鎖の断片を蛍光色の異なる蛍光タンパク質と繋ぎ、融合タンパク質を作成しました 上図。 [東京大学長棟研究室在籍時] 作成した抗原結合部位と蛍光タンパク質の融合タンパク質を応用し、新規免疫測定法「オープンサンドイッチ蛍光免疫測定法」を開発しました 上図。 タンパク質は、生体を構成するナノスケールのマテリアルであり、生体内で様々な機能を発揮する究極のナノマシンであると考えられます。 分子生物学の進展とともに、多くのタンパク質の機能と構造が明らかにされてきており、次なる挑戦は、この究極のナノマシン・ナノマテリアルであるタンパク質をデザインし、望みの機能を実現することであろうと考えられます。 そこで、新井研究室では、有用な機能を持った人工タンパク質を設計開発し、応用することを目的とした研究を行っています。 人工タンパク質のデザインと構築に関する研究により、タンパク質の構築原理と機能発現の理解に貢献すると共に、有用な機能をもった人工タンパク質を産業や医学などへ応用することを目指しています。 特に、環境変化に応答する新規人工タンパク質センサーや新規人工結合タンパク質の設計開発、シルク様タンパク質配列を用いた融合タンパク質材料の開発等を目的とした研究を行っていきます。 新規人工タンパク質…天然のタンパク質に由来しないアミノ配列を持ち、目的の構造機能をもつ新規人工タンパク質のデザイン・創製を研究しています。 <人工タンパク質デザインの理念> ・タンパク質の構造と機能の原理を理解する ・役立つカスタム・メイドタンパク質をつくる ・人工タンパク質を産業や医療に応用する を目的として研究を進めています。 【バイナリー・パターン法】 新井研究室では、バイナリー・パターン法によりアミノ酸配列を限定した人工タンパク質を作製・研究しています。 プリンストン大学Hecht研究室との共同研究 バイナリーパターン法とは、タンパク質分子を構成するアミノ酸を、親水性 極性 残基と疎水性 非極性 残基の2つのパターンに分けて考え配置することで、目的の構造をもった人工タンパク質を創製する方法です。 Kamtekars et al. , Science, 262, 1680-1685, 1993 ; Hect MH et al. , protein Science, 13, 1711-1723. 2004 を参照 Patel et al. , Protein Science. 18, 1388-1400 2009 Figure S1より 上図左下 コドン表 各色の四角で囲まれたコドンをバイナリーパターン法 上述 に用いました。 上図右下 疎水性残基・親水性残基に対応するコドンのパターンから、4本へリックスバンドル構造を取るように配列をデザインしました。 [Patel et al. , Protein Science. 18, 1388-1400 2009 ] 上図 バイナリーパターン法により設計された4本へリックスバンドル構造 これまでに、バイナリー・パターン法により、ヘムに結合する新規人工タンパク質などが開発されています。 現在、バイナリー・パターン法における親水性残基・疎水性残基それぞれに対応するアミノ酸の種類を制限し、ヘム結合能力を有した4本へリックスバンドル構造をとる人工タンパク質の創製に挑戦しています[研究者:福田]。 文部科学省科学研究費補助金 新学術領域研究 天然変性タンパク質の分子認識機構と機能発現 公募研究.

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難治性の傷を治す人工タンパク質を開発―産官学連携で医師主導治験を経て企業治験へ―

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生物が体の内外に鉱物(ミネラル)を作り出すことをと呼びます。 リン酸カルシウムによる歯や骨、炭酸カルシウムによる貝殻の形成がその例です。 近年、バイオミネラリゼーションを模倣することで、ナノスケール(1nmは100万分の1mm)の部品を人工的に合成する試みが進められていますが、タンパク質がどのようにバイオミネラルを形成するかについてはまだ不明な点が多く残されています。 研究グループは2014年に自然界には存在しない完全6回回転対称型構造を持つ「ピザ型タンパク質」を設計し、作製に成功しました。 これはタンパク質が自己組織化する性質を利用したもので、予測通りの立体構造を持つタンパク質が実際に作製できたことは、バイオミネラリゼーションによるナノスケール部品の合成の実現にとって大きな意味があります。 今回、ピザ型タンパク質の変種として、金属と結合する性質を持つタンパク質を設計しました。 このタンパク質は「ピザ2切れ分」の大きさしかありませんが、塩化カドミウムの添加により3量体を形成し、「1枚のピザ」になることができます。 このナノ結晶は幅1. 2nm、厚さ0. 7nmのナット状の形をしており、これまで報告された中で最小のナノ結晶です。 これらの結果は、適切な金属結合部位を持つタンパク質を設計することで、金属イオンの有無でタンパク質の自己組織化を制御したり、タンパク質による金属ナノ結晶の作製が可能であることを示します。 今後、バイオミネラリゼーションのメカニズムの解明や、タンパク質をナノスケール部品として用いる医薬品やバイオセンサーなどの開発への応用が期待できます。 本研究は、ドイツの科学雑誌『 Angewandte Chemie International Edition』(7月1日付け)に掲載されました。 Zhang(ケム・ツァン) 国際特別研究員 Arnout R. Voet(アルノウト・ヴット) 横浜市立大学大学院 生命医科学研究科生命医科学専攻 構造創薬科学研究室 教授 Jeremy R. Tame(ジェレミー・テイム) 大学院生 野口 大貴 (のぐち ひろき) 特任助教 Christine Addy(クリスティーン・アディ) 背景 タンパク質はさまざまな生命活動を担い、タンパク質の機能と構造は互いに密接に関連しています。 特定の構造を持つタンパク質を自由に設計することができれば、新たな機能を持つタンパク質や、ナノスケールの部品としてタンパク質を利用するなど、さまざまな応用が考えられます。 生物はしばしば、カルシウムなどの金属イオンを生体材料として用いるバイオミネラリゼーションを行います。 リン酸カルシウムの歯や骨、炭酸カルシウムの貝殻などがそれにあたります。 バイオミネラリゼーションでは、タンパク質の働きにより微小な無機結晶が形成され、複雑な微細構造が組み立てられます。 バイオミネラリゼーションを模倣することで、ナノスケール部品を人工的に合成する試みが進められていますが、タンパク質がどのようにバイオミネラルを形成するかについてはまだ不明な点が多く残されています。 研究グループは2014年に6つの完全に同じ構造を持つタンパク質を設計し、これらのドメインが自己組織化により合体して全体として完全6回回転対称型構造の「ピザ型タンパク質(形状がイタリア料理のピザに似ているためこう呼ぶ)」の作製に成功しました()。 完全対称型のタンパク質をブロックのように積み上げることで、より大きく複雑な構造も設計できる可能性があり、ピザ型タンパク質はナノスケール部品として有望です。 今回、さらに、ピザ型構造の形成の鍵となるタンパク質の自己組織化を金属イオンの添加で制御することを試みました。 これが実現すれば、タンパク質に金属を組み込むことで構造の強化や安定性の向上が期待できます。 また、組立てや分解が容易に操作できるナノスケール部品の実現につながります。 研究手法と成果 2014年に作製したピザ型タンパク質 Pizza6 は42個のアミノ酸からなるドメインを6つ持ち、これらのドメインが自己組織化することで安定なピザ型構造をとります。 一方、ドメインが2つしかないタンパク質 Pizza2 も、自己組織化により3量体を形成して「1枚のピザ」を作ることができます。 そこで、この自己組織化を促進する領域を削除し、さらにピザの中心に位置するアミノ酸を金属と結合する性質を持つアミノ酸()に変えた新しいタンパク質「nvPizza2-S16H58」を設計し、遺伝子組換えにより大腸菌で発現させました()。 nvPizza2-S16H58は溶液中で単量体と3量体のにありますが、塩化カドミウム(カドミウムは原子番号48の金属元素)の添加により3量体の比率が大きく高まりました。 この条件で結晶化させて、理研の大型放射光施設「SPring-8」でX線結晶構造解析を行ったところ、nvPizza2-S16H58の3量体は3回回転対称型構造を持ち、オリジナルのピザ型タンパク質 Pizza6 と基本的に同じ形をしていました。 また塩化カドミウムは、向かい合った2つの3量体に挟まれて存在しており、7個のカドミウムイオンと12個の塩化物イオンが規則正しく配置したナノ結晶を形成していることが分かりました()。 19個の原子から成るナノ結晶は、これまで報告された中で最小です。 これらの結果は、nvPizza2-S16H58の自己組織化が塩化カドミウムにより促進され、3量体となったタンパク質が塩化カドミウムのナノ結晶を形成するバイオミネラリゼーションを行うことを示します。 今後の期待 タンパク質による人工的な金属ナノ結晶の作成は、生物が行うバイオミネラリゼーションのメカニズムを解明する手がかりとなります。 また、金属イオンの添加という簡単な方法でタンパク質の自己組織化を制御できることを実証したことで、理論的に設計された対称型タンパク質をナノスケール部品として用い、医薬品やバイオセンサーなどの開発に応用するナノバイオテクノロジーへの貢献が期待できます。 原論文情報• Arnout R. Voet, Hiroki Noguchi, Christine Addy, Kam Y. Zhang, and Jeremy R. Tame, "Biomineralization of a Cadmium Chloride Nanocrystal by a Designed Symmetrical Protein", Angewandte Chemie International Edition, 10. 201503575. 発表者 理化学研究所 ライフサイエンス技術基盤研究センター 構造・合成生物学部門 構造生物学グループ 構造バイオインフォマティクス研究チーム チームリーダー Kam Zhang(ケム・ツァン) 国際特別研究員 Arnout R. ) 補足説明• ピザ型タンパク質 研究グループが2014年に設計・製造した、プロペラ型ファミリーと呼ばれるグループに属するタンパク質。 完全6回回転対称型の構造を持ち、イタリア料理のピザに似ていることから、「ピザ型」と名付けた。 ナノ結晶 大きさが100ナノメートル(nm)より小さく、結晶構造をとる原子で構成された粒子。 バイオミネラリゼーション 生物による鉱物形成作用。 炭酸カルシウムを主成分とする貝殻や、リン酸カルシウムの一種であるハイドロキシアパタイトを主成分とする骨などがバイオミネラルの例。 また細菌には、鉄分を取り込んで磁気を持つ結晶を合成するものもいる。 X線結晶構造解析法 タンパク質の結晶を作製し、その結晶にX線を照射して得られる回折データを解析することにより、タンパク質の内部の原子の立体的な配置を調べる方法。 この方法によって、タンパク質のかたち(立体構造)や内部構造を知ることができる。 ドメイン タンパク質を構成する構造単位の1つ。 連続したアミノ酸がまとまりのある立体構造をとり、特定の機能を担う場合が多い。 タンパク質は一般的に複数のドメインを持つ。 ヒスチジン タンパク質を構成する塩基性アミノ酸の1つであり、このアミノ酸により金属と結合をするタンパク質が多数報告されている。 平衡状態 可逆的に進む反応が、釣り合って安定している状態。 ここでは、溶液中におけるnvPizza2-S16H58の集合と乖離が釣り合って、見かけ上単量体と3量体の比が一定していること。

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