もうこいつ一人でいいんじゃないかな。 FINAL FANTASY XIV, The Lodestone

ヤバすぎる強さ!? まさに『もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな』的なイラストをまとめてみた

もうこいつ一人でいいんじゃないかな

間取りは抱き枕小冊子から 「はあ……」 ……まただ。 なんだってんだ。 こう毎日毎日、なんか悩みでもあんなら言えよ。 俺に言ったってなんの解決にもならねえだろうけど、少しは気持ちが楽になることだってあるかもしんねえだろ? 落ち込んでる時はほっといてほしいってお前は言うけど、お前が、好きなやつが悩んでんのを、全く知らない振りなんてできるかよ。 それともあれか。 その原因がやっぱり……。 そう、それだけ言えばいいのに、なんでか言葉が出てこない。 「お前、最近、その……」 「なんだよ」 だってどうする? 例えば、俺と一緒にいるのがいやになったとか、俺にうんざりしてるとか、そんなことが原因だったら? だから言えないんだとしたら? そんな素振りは一切ないが、相手は克哉だ。 なんでもないような涼しい顔をして、心の奥で一人で悩む。 それはこいつの癖っていうか、生まれ持った性分みたいなもんで、一人で悩むなとか、抱え込むなと俺があれこれ言ったとこでどうにかなるもんじゃないって、恋人として付き合い始めて、いや、一緒に暮らし始めてやっときちんと理解できてきた。 俺がそばにいるのに、一人で悩むのなんて水くせえ。 前はそう思ってた。 けどそれが克哉なんだ。 一人で悩んで、考えて、自分の内側で消化する。 克哉が克哉らしく生きていくためには、どうしても必要な薄い膜。 俺はそこに入るべきじゃない。 膜を重ねすぎて克哉が見えなくなるってんなら無理矢理こじ開けてやるが、もどかしくたってなんだって、俺は克哉の生き方を尊重したい。 もちろんそれが何より優先だ。 ただ、俺にも俺の生き方ってもんがあるからな。 深入りはしない。 けど、悩みの内容が重大な秘密なら秘密のままでいいから、今悩んでるってことくらいは、ちゃんと俺に言ってほしい。 知らん振りなんてできない。 それが俺だ。 でももしその重大な秘密が、悩みの原因は俺、ってことだとしたら、俺は、俺は……。 「克哉、お前、お前よ……」 「ああもうはっきりしろ!」 くっ、ちくしょう! それはこっちの台詞だ! 「おま、お前っ! 最近……太ったんじゃないかっ!?」 って何言ってんだ俺! 溜め息だよ溜め息! なんだよ太ったって! 克哉は太ってなんかないし、仮にそうだとしても、いくら恋人同士でも失礼だろ。 俺はそれくらいのデリカシーはあるぜ。 いやむしろ克哉はやせ気味なんだ。 もう少し肉が付いてムチムチしてたほうが、俺としてはいろんな意味でおいしいとこで、 「あー……やっぱ、気付いてたか?」 「へっ!?」 危ねえ。 変な妄想に入るとこだった。 慌てて我に返る俺には気付かず、克哉はいやーと照れ笑いして腹をさする。 「そうなんだよ。 ほら、最近仕事で飲み続きだっただろ? バレーで体動かしてるとはいえ、消費しきれてないみたいでさー。 やっぱ気付くよなー」 いや、気付いてなかった。 太った? どこが? 腹? え? 全然だろ。 克哉の腹はほどよく引き締まった滑らかないい筋肉と、必要最低限の脂肪しか付いてないぜ? 腕も、胸も、脚も、無駄のない筋肉に覆われて、余計な脂肪なんてない。 それなのに、肌が柔らかいからなのか不思議な弾力があって、感触が気持ちよくてついベタベタと触っちまう。 そしてなんと言っても尻だ。 またトリップしてた。 「お前どうしたんだよ。 さっきからおかしいぞ?」 「あー、いやー、ははは……」 それはお前のせいだぞ、克哉。 お前はいつも、俺をおかしくさせる。 「だからさ、しばらく基礎トレ強化しよっかなって。 それか一駅二駅歩くとか」 このへんにも脂肪がなーなんて言いながら、太腿を揉む。 つられて視線を落としたその腿に、無意識に喉が鳴る。 上だけしか着てないパジャマの裾から、真っ直ぐに長く伸びる素肌。 紛うことなく男の脚なのに、白くて、きれいで、なんでかどうにも……いやらしい。 「か、克哉……」 「あっ」 たまらず内腿に手を伸ばすと、克哉が色っぽい声を上げた。 煽られてそのままてのひらを腿に這わせながら、克哉を抱き寄せる。 克哉の匂いにクラクラする。 「お前は、もう少し太ったほうが、俺はいいと思うぜ」 「そう、かな」 「ああ。 だから、そんな、気にしなくていいから、よ……」 「っ、ほん、だっ」 首筋を吸うと、克哉が切なく俺を呼ぶ。 耳元をくすぐる甘えた声に一気に血が上って、乱暴にシーツの上に押し倒す。 「克哉っ」 「ほん、だ、んっ、あ……ほんだぁっ」 まさぐって、あちこちに唇を付ける。 とろんとした克哉の表情と声が、下半身を直撃する。 くそっ。 そんな顔して、そんな声出すなよ。 エロいだろ。 「本多、あ、あ、そこ、やぁっ、ほんだっ」 「克哉、克哉っ」 中心はもう熱くて、なぞった指先に滴が伝う。 てのひらで包んで扱きながら、食らうようなキスをする。 鼻声を漏らしながらしがみつく克哉がかわいすぎて、俺のなけなしの理性が遠く千切れ飛んでいく。 エロい。 好きだ。 好きだ。 かわいい。 エロい。 「克哉っ!」 って、いや。 あれ? その前に、俺、克哉になんか聞くことあったような……? 「あっ、あっ、ふああっ! だめぇっ! 本多ぁっ!」 ん。 まあ、いっか。 それよりも何よりも、今はこのエロかわいい俺の恋人を全力で堪能しなきゃ、もったいないからな。 そんなわけで、昨日も結局聞けず仕舞いだった。 朝はいつも克哉が先に起きて、俺が朝飯を食う頃には家を出るから、じっくり話をする暇はない。 だからチャンスは寝る前とか休日なんだが、言おう言おうとしてる間に克哉がエロフェロモンをムンムンに撒き散らすもんだから、溜め息の疑問をすっかり忘れ去っちまうってパターンだ。 これは俺の悩みだな。 恋人がエロすぎて、大事なことがなかなか聞けない。 もっと俺に堪え性があればなぁ。 「ってことなんだが、どうすればいいと思う?」 「知るか」 ズバッと冷たく返された。 まあそんな気はしてたけどな。 いつもの居酒屋。 いつもの松浦。 いつもの話題。 いつもの返事。 お約束ってやつだ。 「わざわざ俺を呼び出して相談してないで、さっさと佐伯本人に聞け」 「それはそうなんだけどよ。 だってどうする? お前のことがいやになったからだなんて言われたら」 「むしろ佐伯が今までその台詞を出さなかったことに驚きだな」 「……うるせえよ」 まったく、こいつはなんでこんなに冷たいんだ。 他の仲間や特に克哉に対してはクールな反面優しいとこも見せるくせに、俺には常に氷河期だ。 嫌われてるからとか憎まれてるからとかじゃねえってのは分かってるからいいけど、せめて克哉に対する優しさの半分くらい俺にもくれていいじゃねえか。 「聞きたいくせに言われたらどうしようとか、意味の分からないやつだな、お前は」 もっともで、ぐうの音も出ない。 「それは……ほら、人の性っつうか、欲っつうか? 知りたいけど知りたくないみたいな、そういうあれだよ」 「お前はまず小学一年の国語からやり直せ」 「つめてぇぇ」 脱力してテーブルに突っ伏すと、皿が落ちる、酒が落ちる、うざい、なんて、松浦は変わらず辛辣な言葉を吐く。 こんなに冷たくされたって、俺が松浦にこうして相談するのは、俺と克哉が恋人同士なんてこと知ってるのは松浦だけってのももちろんあるが、なんだかんだで松浦はちゃんと話を聞いてくれるからだ。 惚気みたいな相談されるって分かっていながら呼び出せばきてくれるし、馬鹿か、くだらない、うざい、って言いつつ、最後まで聞いてアドバイスまでくれる。 克哉の半分ではないにしろ、半分の半分くらいは俺にも優しくしてやろうってとこ、あるんじゃねえかな。 「お前みたいな馬鹿のせいで佐伯が悩むのは不憫だから協力してやるが、」 ……前言撤回。 「佐伯が悩むようなことの心当たりは?」 「ねえよ」 「だろうな」 「それがあったらこうしてお前に相談してねえし」 「分かってる。 念のために聞いた。 じゃあ……そうだな、佐伯が溜め息をつくのは、決まってお前の背後でなのか?」 「ん? ああ」 「その他で溜め息ついてる様子は全くないのか?」 「んー……」 克哉が溜め息をつく時。 改めて思い返してみる。 場所は大体寝室。 ベッドに入る前でも入ったあとでも、明かりを消す前、だな。 俺の後ろで、こっそり、小さく溜め息をつく。 最初に気付いた時は、ただの溜め息だと思った。 でもそれがほぼ毎日だと気付くと、さすがにただの溜め息じゃ片付けられなくなった。 いつからそうして溜め息をついてたのかは分かんねえ。 でもほぼ毎日ずっとってことは、今までもついてたってことになるのか? 他に溜め息をついてる時。 そういえばいつだったか、いつも通り筋トレしてたら、リビングを掃除してた克哉が斜め後ろからこっちを見てることに気付いた時があった。 いつもは筋トレに集中してて克哉が見てるかどうかなんて気付いたことなかったから、もしかしたらいつも克哉はこうして俺を見てんのかなとか内心にやけながら、気付かない振りして筋トレ続けた。 そん時だ。 じっと見てた克哉が、でかい溜め息をついた。 多分俺には聞こえないと思ったんだろうな。 確かに溜め息そのものの音は聞こえなかった。 でも横目で見てた口元の動きとか、体の動きとかで、今溜め息ついたってのが明確に分かるくらい、でかい溜め息だった。 「筋トレ中……」 「いや、今回の溜め息と関係ないかもしんねえけどな? よく考えればあの時のでかい溜め息はなんだったんだってくらいで」 「……」 じっと下を見て、松浦は考え込む。 この程度の情報でなんか分かるとは思えねえんだが、そこは松浦だ。 何がそこは松浦なのかよく分かんねえけど、こいつならなんか正解に近い答えを出せんじゃねえかって根拠もなく思うから不思議だ。 思案する松浦をしばらくの間固唾を呑んで見つめていると、松浦は一瞬何かに気付いた顔をして、もしかして、いや、それは……なんてブツブツ一人で言ってる。 「なんか、心当たりでも、あるか……?」 「憶測でしかないが……」 おお、やっぱり松浦。 たったこれだけで、憶測とはいえ答えを出せるとは。 自分の恋人のことなのに考えあぐねても何一つ謎が解けなかった俺の立場がねえが、それはこの際置いとこう。 「お前たち、着替えなんかはどうしてるんだ」 「は? 着替え?」 なんの予想もしてなかった単語を、馬鹿みたいにオウム返しする。 着替え? 溜め息となんの関係が? 「ああ、着替えだ。 確か寝室以外に佐伯の部屋があったと思うが、着替えは別々か」 「あー、着替えはほとんど別々だな。 寝室のクローゼットには克哉の服もあるが、起きる時間が違うから普段着るスーツとか服は克哉の部屋で克哉はそっちで着替えるし、俺は寝室でしか着替えないし」 ふむふむと、松浦は一人で合点する。 「あまり聞きたくはないが風呂は? 一緒に入ることはあるのか」 「ちょ、おま、何言って」 「照れるな。 赤くなるな。 気持ち悪い。 変な意味じゃなく普通に答えろ」 「ひでえ言いようだな。 風呂は別だよ。 一緒に入りてえのは山々だけどよ、狭すぎて克哉がいやがるんだよ」 「お前の個人的願望は聞いてない」 「う……」 なんだってんだ、一体。 着替えだとか風呂だとか、どういうことだ? 「もう一つ聞きたくないが、お前寝る時もしかして、いや、もしかしなくても裸か」 「はあ?」 もうわけ分かんねえ。 何が聞きたい。 どこまで聞く気だ、松浦。 いやそりゃお前が聞きたいってんなら、俺と克哉のめくるめく熱い夜を、詳細に語ってやってもい、 「変な意味じゃなく、普通に答えろと言ってる」 俺の頭の中のピンク色を見透かしたのか、ドスの利いた声で三白眼が睨む。 こええ。 「まあ、そりゃ、なんていうか、裸、だな」 「じゃあ、佐伯が溜め息ついたっていう、筋トレ中は?」 またわけの分からない質問だが、これ以上松浦に睨まれたら石になっちまいそうだからすぐ答える。 「そうだな。 あん時はっていうか、筋トレ中は筋肉の動きも見たいから、基本上半身裸だな」 「……他に筋トレ中に、佐伯の視線に気付いた時は?」 「ねえよ。 まあ、たまーに後ろからなんか感じるものがあって、振り向いても克哉は全然違うほう見てるし」 「お前が気付いたことに気付いて、先に目を逸らしてただけじゃないか?」 「え? あ、そう、なのか?」 「俺に聞くな」 うーん、言われてみれば、そんな気もしないでもない、か? 「つまりお前が鈍すぎて無神経で気付いてないだけで、筋トレ中に佐伯がお前を見てる可能性はあるってことだな」 「無神経は関係ねえだろっ」 噛み付く俺を無視して、松浦はまたふむふむと一人で合点する。 やっぱり佐伯も佐伯、破れ鍋に綴蓋だなとか言いながら、ちょっと呆れてるように見える。 「だあっ! もうっ! なんだよ! 一人で納得してないで教えろよ!」 熱くなる俺とは反対に、松浦はクールに鼻を鳴らす。 「俺の考えは憶測でしかない。 間違ってたら佐伯に悪いから、ここでは言わない」 「はあ!? じゃあ今までの時間はなんだったんだよ!」 気付いたら、この話をし始めてなんだかんだで一時間経ってた。 間違ってたら悪いってのは分かる。 だから解そのものを教えろとは言わない。 そもそも俺がちゃんと克哉に聞けばいいだけのことなんだから。 でもこれだけあれこれ話して憶測の解が出てんなら、ヒントくらいくれたっていいじゃねえか。 俺なんて見当もついてねえんだから。 酔いも回ってるせいか半べその俺に、松浦はやれやれって感じで溜め息をつく。 ああそう、これだよ。 克哉から聞こえる音。 これに俺は今惑わされて……いや、なんか少し違うような? 克哉の溜め息は、なんかこう、なんて言うか、はあ、とか、ふう、てより、ほう、とか、ほーうみたいな、うまく言えねえけど、そんな感じだ。 それが克哉の溜め息の癖なのか? 溜め息に癖なんてあるのか? んん? 頭がうまく回んねえ。 「じゃあ、俺の憶測の一部分を教えてやる」 そう言って、さらにもったいぶるように手元の日本酒をぐいっと飲み干してから、松浦がふんっと笑う。 「佐伯の溜め息は、溜め息じゃないかもしれないってことだ」 「え」 回らない頭で今俺が考えてたようなことを松浦が言って、ちょっとドキッとした。 溜め息じゃないかもしれない。 じゃあなんだ。 克哉がほぼ毎日、俺の背中で息をつく。 俺が筋トレ中についてたこともある。 なんだそれ。 「あとはきちんと佐伯に聞け。 お前のエロフェロモンがとか言って、佐伯のせいにしてないで」 「俺は別に克哉のせいになんか」 「じゃあ聞け。 佐伯が悩んでるかもしれないのを、知らん振りなんてできないんだろう?」 正論が胸に刺さる。 そうだな。 何はともあれそこなんだ。 克哉が悩んでるかもしれない。 俺に口出しされたくないとは思うが、理由はなんであれ俺の前で溜め息つくってことは、少なくとも何かしらのサインを出してるってことだもんな。 例え原因が俺だとしても、克哉、俺は受け入れるぜ。 受け入れて、改善するように……必ず、改善する、ぜ。 改善するから。 だから。 か、克哉、頼むから、俺を……。 「少なくとも佐伯は、お前に嫌気が差して溜め息をついてるわけじゃないのは確かだと思うから、安心しろ」 「松浦……」 ああ、氷河期なんて言ったのは誰だ。 せめて南極か、北極か、いやアラスカあたりか? そういえば松浦は北海道だったな。 じゃあ北海道だ。 「こんな馬鹿と何年も付き合ってるんだ。 嫌になるなんて、今更だろうしな」 やっぱり南極にしておく。 「うううう、分かったよ! 聞いてやる! 今日! 絶対! 聞いてやる!!」 勢いあまって拳を突き上げ雄叫びを上げた俺に、うるさい、他の客に迷惑だ、と、もっともな正論が冷たく突き刺さった。 話し込んだものの、松浦が明日早いってんで、飲みはそこそこに切り上げた。 別れ際、結果は分かってるからいちいち報告はするなよと釘を刺された。 憶測でしかないとか間違ってたらとか言ってたが、松浦は自分の出した解に自信があるんだろう。 俺も松浦みたいに勘がよかったら、克哉が一人で悩むことも減るのかもしれない。 でも俺は松浦じゃない。 鈍くて、無神経で、うざい、本多憲二だ。 それでも克哉は好きだって言ってくれる、本多憲二だ。 おせっかいなのは分かってる。 悩んでるお前に、さらにやな思いをさせる。 入り込まない。 詮索しない。 だからせめて、お前の心の一番近くに寄り添うことだけは、許してほしいんだ。 「ただいまー」 「おー、おかえり。 お疲れ」 家に帰って風呂に入ってテレビを見てたら、ようやく克哉も帰ってきた。 もう十一時だ。 最近忙しいらしく、日付が変わる前に帰ってこられた今日はまだマシだ。 体調崩さないようにと心配してると同時に、疲れたーと言いつつも生き生きとして仕事してる克哉を見るのは嬉しくもある。 「ここんとこずっとオフィスで夜飯だな」 「ははは、そうだな。 でもみんなで食べるから楽しいよ」 「そっか。 今日なんて俺だけ松浦と居酒屋なんて悪いな」 「そんなの言ってたら限ないって。 はー、早くお風呂入って寝たい」 「おう。 タオルと着替え、出しといたからすぐ風呂入れ」 「わー、ありがとう。 助かるよ。 本多にしては気が利くう」 「本多にしては、は余計だ」 からかう克哉の髪の毛をぐしゃっと撫でる。 そのまま柔らかい髪の毛をかき混ぜて、一緒に洗面所に移動しながらじゃれ合う。 「ああもうごめん。 オレが悪かったって」 「ったく、失礼なやつだぜ」 「うん、ごめん。 ありがと」 ちゅっと小さくキスをして、目の前で克哉が微笑む。 かわいい。 かわいくて、無意識に克哉に引き寄せられちまう。 「克哉……」 「こーら。 オレお風呂入ります」 「お、おう」 抱き寄せようとした体を押し返された。 ついまた克哉のかわいさにつられるとこだった。 いや、克哉のせいにしちゃ駄目なんだな。 俺が堪え性ねえから。 そうだ。 克哉のかわいさに、エロさに、今日は絶対耐えなきゃなんねえんだから。 頑張れ俺。 「何鼻の穴膨らませてるんだ?」 「いっ! いや! なんでも、ねえよ……ほら、スーツ、俺がやっとくから」 「……うん。 ありが、とう」 克哉は訝しげな顔をしたものの、素直にスーツを脱いで俺に渡す。 あらわになった脚線美からは、即行で目線を外した。 「じゃ、ごゆっくり……」 「んー、ありがとなー」 脱いでいく克哉を視界に入れないように洗面所の引き戸を後ろ手で閉めると、自然と克哉の部屋の扉に目がいく。 克哉の完全なプライベート空間。 別に出入りを禁止されてるわけじゃねえが、入られるのはきっといやだろなって、遠慮してる。 着替えは寝室のクローゼットから出したし、このスーツも寝室に持ってってブラシをかけるつもりだ。 克哉には必要な場所。 分かってる。 この部屋について今更どうこう思うことはない。 ただ、この部屋の中で、克哉が一人で溜め息ついてるのかもしれないと思うと、いたたまれないっていうか、なんか胸の奥がムズムズするっていうか、そんな気持ちになる。 ほんとお前っておせっかいって言ってくれていい。 気になるからっていう、ただの俺のわがままだ。 お前が何に悩んでるか、知りたい。 全部じゃなくても、俺に、話してほしい。 ……あれ? じゃあ、俺は、俺の欲のために、克哉にやな思いさせようとしてんのか? いや、いやそんなことはねえ。 俺は克哉が心配だから。 克哉が楽になればと思って。 そうだよ。 俺じゃない。 克哉のために。 どうせなら、いつものように、克哉が溜め息をついた瞬間に聞きたい。 俺は例によって上半身裸だ。 松浦の質問からするに、俺が裸であるのが絶対条件なんだと思う。 もう一度よく思い返してみれば、確かに服を着てる時に克哉が背後で溜め息をついてたことはない気がする。 「本多お待たせー。 寝よっか」 「……おう」 少し長めの入浴でリフレッシュできたのか、克哉は鼻歌交じりに上機嫌で寝室に入ってきた。 疲れたお前をそんなに癒してやれるなら、俺はバスタブになりたい。 「本多? どうした? 寝ないのか?」 すでにベッドに入った克哉が、クローゼットを意味もなく整理してる俺の背中に声をかける。 「おう、ちょっとな、気になって。 すぐ行く」 「んー」 裸。 背中、背後。 克哉が溜め息をつく状況は完璧だ。 「……」 しばし沈黙。 部屋には、わざとらしくクローゼットをかき回す音だけが響く。 「……」 見て、るよな? 背中向けてるから全然分かんねえけど、ほんの少し視線を感じるから、克哉はきっと俺の背中を見てるはず。 いつものパターンだと、こうして背中を向けて十数秒後には、克哉は必ず溜め息をつく。 はあ、ってような、ほう、ってような。 短い、小さな、溜め息。 「……」 なんだか緊張してきた。 落ち着け。 克哉は疲れてるからな。 ガツンと聞くんじゃなくて、お前最近溜め息多くないかとか、そんな感じで聞けばいい。 溜め息ついたら、ちょっと間をおいて、さりげなく、何気なく。 克哉が答えやすいように、穏やかに、静かに。 「……」 ああくそっ。 なんだか心臓がいてえ。 まだか、まだか。 「……」 数秒が、すげえ長く感じる。 俺が背中を向けて、もう何十分も経った気がする。 「……」 早くしてくれ克哉。 いや駄目だがっつくな。 克哉は疲れてる。 疲れてんだからな。 はあとか、ほうとか聞こえたら、間を置いて、さりげなく、静かに……。 「……」 間を置いて、なあ、克哉、って、穏やかに……。 「……」 さりげなく、何気なく……。 「…………ほう」 きたーーー!!! 「克哉あああああ!!!!」 「わーーーっ!!!!」 「ああああ!?!?!?」 うわあああ!! 何やってんだ俺は!!! どこが間を置いてさりげなく何気なくだ! なんで思いっきりベッドにダイブしてんだよ! 馬鹿か! いや分かってる! 俺は馬鹿だ! 「ほ、本多ぁっ! なんだよ急に!!」 「ああああごめ、ごめん、ごめん克哉」 「ごめんじゃないよ! 心臓止まるかと思った!」 「ごめん、ごめん克哉。 ごめん」 息を荒げて怒る克哉に、俺はひたすら謝るしかない。 こんな、こんなつもりじゃなかったんだ。 疲れてる克哉をびっくりさせるつもりなんか。 あああマジで俺の大馬鹿野郎! 「ごめん、ごめん」 「な、ど、もうっ。 なんだよ、どうしたんだよ本多」 「いや、その」 「何。 そういえばお前昨日もなんか変だったな」 「あー、それは、その」 「なんだよ。 なんかあるなら、ちゃんと言えよ」 「うー」 「本多!」 「あー」 「まったく! はっきりしろ! 本多!」 「っ、じゃあ!!」 「わっ!」 詰め寄る克哉の両腕を、ガシッと掴む。 克哉はまたびっくりして声を上げたが、気にしちゃいらんねえ。 こうなったら勢いだ。 「な、何、ほんだ」 「聞くけどな! お前! 克哉お前! 俺のことがいやになったのか!?」 「はあ!?」 ん!? またなんか違う! そうじゃねえだろ俺! 「違う違う。 悪い、間違い」 「はあ!?」 「違う違う。 ごめん、違う。 いや、ちょっと冷静なるわ」 「はあ!!??」 克哉はもう怒髪天を衝くって感じだ。 そりゃそうだよな。 克哉の真っ赤な顔に、罪悪感が湧く。 「ごめん、ごめん、ほんとごめん。 謝るしかねえ。 ごめん」 「本多っ」 「ごめん」 何度も何度も繰り返して、頭を下げる。 今俺は克哉にすっげえやな思いさせてる。 やな思いさせることを聞こうとしてんのに、関係ないことでもやな思いさせてる。 最低だ。 「ごめん」 「本多……」 ちょっと泣けてきた。 馬鹿だ。 情けねえ。 「ごめん」 「……分かったから、本多。 いいから、顔上げて」 「ごめん克哉」 頬に手を添えて、顔を上げさせようとする克哉に抗って、頑なに頭を下げる。 そんな俺に、克哉は小さくもうって言って、そして、はあって、溜め息をついた。 克哉の溜め息。 困ったなって感じの溜め息。 ああ、俺はまた、克哉に溜め息つかせた。 「……はあ」 「え?」 「はあって、言う。 俺」 「……はあ?」 顔を上げると、克哉は、オレはこいつをどうしたらいいんだろうってすごく困った顔してた。 ごめんな、困らせて。 ごめんな、やな思いさせて。 克哉ごめん。 大好きだ、克哉。 「克哉」 「ちょ、本多」 土下座してるみたいになってた体勢を直して、克哉を抱き寄せる。 克哉はちょっと抵抗したけど、構わず強く胸に引き寄せると、大人しく俺の腕の中に収まった。 力を込めて抱きしめる俺の背に、克哉は不思議そうな気配を出しながらも腕を回して、何も言わず宥めるように上下にさする。 いきなり意味不明な行動をした俺に怒りも言いたいこともあるだろうに、そうやって優しくしてくれる克哉が切ない。 優しい克哉。 お前がそばにいてくれるだけで、俺は幸せだ。 お前は俺にいろんなものをくれるのに、俺はお前を困らせてやな思いさせるばっかりだ。 俺のことがいやになったらなったで、仕方ねえじゃねえか。 こんな俺に克哉がうんざりすんのは当然なんだから。 そんなことより、克哉が何かに悩んで苦しんでるってことのほうが、重大なのに。 「……お前、溜め息ついてるだろ」 「え?」 「最近毎日、俺の後ろで、溜め息ついてる」 「溜め息……、っ」 なんのことか分からないって声で呟いたあと、克哉がはっと息を飲む。 もしかしたら克哉は、自分が俺の前でというか後ろで溜め息をついてたことを、気付いてなかったのかもしれない。 無自覚に溜め息が出るほど悩んでたってことか。 くそっ。 もっと早く聞いてやれば。 俺の大大大馬鹿野郎。 「あー、あの、本多、それって」 「いいんだ。 俺は、余計な詮索をするつもりはねえ。 言いたくなかったら、言いたくないでいいんだ」 「いや、本多」 「なんかあったのかって聞かれること自体、あんまり好きじゃないのは分かってる。 ほんとは、なんにも気付かない振りして見守ってるだけでいいんだよな」 「ほ、本多、あの」 「ただ、お前が悩んで苦しんでる気持ちとか、辛いなって思う気持ちを、言葉じゃなくてもなんかの形で少しでも俺に渡して、ほんの少しでもお前が楽になれたらいいなって、思ってる」 「……本多」 「そのために俺を使ってくれれば……ってったらおかしいか。 活用する? いや同じか? ああもう、何言ってんのか分かんねえな」 伝えたいことの半分も言葉にできない。 気持ちの大きさに、言葉がついていかない。 言ってることが矛盾してる。 頭ん中がぐちゃぐちゃだ。 いやになったって言われたらどうしようとか、煽られた意地でとか、勢いでなんて、ふざけた話だ。 俺の気持ちじゃない。 克哉の気持ちだろ。 克哉の負担にならないように、もっとちゃんと、克哉のことだけを考えて、慎重に聞くべきだった。 やっぱり俺の欲のためじゃねえか。 俺は、俺のことしか考えてなかった。 克哉が悩んでるのをどうにかしてやりたいってより、克哉が何に悩んでるか知りたいっていう、俺の欲のほうが強かった。 そんな気持ちでいたくせに、克哉のためなんて、偽善もいいとこだ。 「そんなの思い上がりだよな。 ほっといてくれって、お前はちゃんと言ってんのに。 それを無視して、お前を楽にしてやりたいとか、勝手にそんな……」 やな思いさせてるくせに楽にしてやりたいって、なんだよそれ。 克哉ごめん。 俺馬鹿で。 自分勝手で。 ごめん。 いろんな思いが頭を巡ってるのに、もう言葉で表現しようがなくて、あとはただ克哉を抱きしめる。 克哉の悩みをなくしてやりたい。 苦しんでるなら、包んでやりたい。 疲れてるなら、癒してやりたい。 純粋にそう思ってるのに、うまくできなくて、空回って、結局克哉に何かしてやることが目的になって意地になってる。 そんなの、克哉のことを思ってるなんて言わない。 「本多」 克哉が俺を呼ぶ。 呆れてるだろう。 うんざりしてるだろう。 そういえばお前には前に、うんざりだって言われたことがあったな。 お前は傲慢なんだよって。 俺はあの時から、なんにも変わっちゃいない。 全然進歩がない。 あの時と同じこと、言われちまうかな。 「本多……ごめんな」 「え」 「ごめん」 聞き間違い、か? いや、違う。 確かに克哉は、ごめんって、言った。 なんで? なんでお前が。 「なんでお前が、謝んだよ」 思考がそのまま言葉で出た。 克哉がすぐ謝るくせはなかなかなくならない。 お前が謝ることなんて、一つもないのに。 こいつのことだから、また変なこと考えて、オレのせいで、とか余計な気を回してんじゃないか。 きっとそうだ。 くそっ。 そんな思いまでさせて、俺は。 もどかしさを募らせる俺の耳元で、克哉がくすっと笑った。 「だって、オレのせいで、お前をこんなに悩ませて、苦しめてる」 「っ、お前のせいなんかじゃねえだろ! 俺が勝手にっ」 「いいから」 やっぱりそうかと思わず興奮した俺を、克哉は強く抱きしめて制止する。 その力強さに、俺はまた何も言えなくなった。 克哉も何も言わなくて、しばらくそのままじっと抱き合う。 俺に何を言おうか、どう言おうか、考えてるんだろうか。 なんでも言ってくれていい。 気遣いなんていらない。 なんでも、お前が思う通りに、真っ直ぐぶつければいい。 窺うように克哉を抱きしめた腕にもう少しだけ力を入れると、克哉は逆に少し力を緩めて、俺の首元に鼻先を擦るようにすり寄ったあと、ふうっと、一つ小さく溜め息をついた。 「ずっと、気にしてた?」 克哉の静かな声が、耳にかかる。 いつも俺をほっと癒してくれる、優しい声音。 「……別に、ずっとっつーか、なんつーか」 「遠慮して聞けなかった?」 「いや、別に」 「ごめん」 「だからなんでお前が謝んだって」 「うん」 克哉は小さく笑う。 なんでか、おかしそうに、嬉しそうに。 なんだろう。 どうして、こんなに穏やかに、無邪気に笑うんだ。 怒ってないのか? 呆れてないのか? いやな思い、してないか? 「本多」 抱き合ったままで少し体を離して、鼻先が触れ合う距離で見つめ合う。 微笑む克哉が、すげえきれいだ。 「オレは、お前がそばにいてくれるだけで、それだけでいいんだ。 目が覚めたらお前がいてくれるだけで、帰ってきたらお前がいてくれるだけで、どーんっていてくれるだけで、安心する」 「どーん……」 「うん。 どーん」 自分で言った妙な表現がおかしかったのか、おどけた言い方をしてくすくす笑う。 さっきからよく笑うな、お前。 もっと笑えよ。 そうやってなんの心配もなく、笑っててほしい。 「オレがどうしても一人の時間がなくちゃ駄目なのを、お前は理解してくれてても、もどかしいって思ってるのは分かってる。 いろんなこと、いっぱい我慢させてるのも分かってる」 「我慢なんか、してねえって」 「してるだろ? 聞きたいのに聞けない、とか」 「う」 そんなのずりいぞ。 言い返せなくてちょっと拗ねた俺に、克哉はほらなって感じでからかうように眉を上げて、額に額をくっつけてくる。 「思い上がりなんかじゃないよ、本多。 オレは、お前がいてくれるだけで、すごく楽になってるんだから」 「俺が、いるだけ、で」 「うん」 ふにゃってした笑顔がかわいくて、胸の奥がしめつけられる。 ほんとか? ほんとに、俺がいるだけで、お前は楽になれてるのか? うんざりするんじゃなくて? 「例えば今日だと、お前が着替え用意してくれてたりするのに甘えるのもさ、オレとしては十分、お前の言うところの『渡してる』って感じなんだぞ。 苦しいとか、辛いとか、そんな大げさなことではないけどな」 「……そう、か?」 「うん。 お前、自覚してないだけだよ」 「だって、そんなことで」 着替えを用意したのなんて、ただ単に、帰ってきたらそのまま風呂に入れるなって思っただけだ。 克哉が一人暮らししてんのなら、どんなに仕事で疲れてても自分で用意しなきゃなんねえが、俺がいんだから、手間が省けるだろってだけ。 ある意味では楽させてやりたいってことだけど、でもそんな他意なんかなくて、当たり前に、なんの気なしにしたことなのに。 「『そんなこと』なんかじゃないよ」 子供をあやすように、克哉の手が俺の頭を撫でる。 「お前がいて、オレを見ててくれて、オレのために我慢して、気遣ってくれて。 それがオレには力になってる。 救われてる」 克哉の力強い声が俺を包む。 心臓がバクバクしてる。 鼻の奥がツンとする。 俺は、今、ものすごく。 「お前が、オレのそばにいてくれて嬉しい。 一人になりたいとか、放っておいてとか、オレは面倒なことばっかり言ってるのに、それでも一緒にいてくれて、すごく嬉しい」 克哉。 それは俺の台詞だ。 「いやな思いさせてばっかりでごめんな。 ありがとう、本多」 そっと、克哉の唇が、俺の唇に重なる。 いやな思いさせたのは俺だ。 俺は一つもいやな思いなんてしてない。 そう言いたいのに、胸が詰まって、言葉が出てこない。 どうしよう。 泣きそうだ。 嬉しい。 幸せだ。 すっげえ、幸せだ。 こんなに幸せでいいのか。 俺明日死ぬんじゃねえか? それは困る。 俺が克哉の何かのためになってるならよかった。 安心できてるならよかった。 克哉が笑っててくれてよかった。 克哉が生まれてきてくれてよかった。 俺も生まれてきてよかった。 俺と克哉がこの世に生まれて、出会って、好き合えて、今ここに一緒にいられてよかった。 ってもうなんかわけ分かんなくなってきてるが、とにかくよかった。 よかった。 「かつや」 やっと声が出た。 震えたみっともない小さい声だったが、克哉はうんって返事して、ぎゅって抱きしめてくれた。 俺は克哉が大好きだ。 そんなことは当然で今更だけど、自分で思ってた以上に好きだってことが、今日分かった。 好きだってもんじゃない。 愛してるとか、そんなんでもない。 もっと、もっとだ。 なんて言えばいいんだ。 どう表現すればいいんだ。 頭をフル回転させても、この気持ちの全部を克哉に伝えられる言葉が見つからない。 ああくそっ。 自分の馬鹿さ加減にうんざりする。 「克哉。 克哉」 「うん。 うん」 ひたすら名前を呼んで、縋るように克哉を抱きしめる俺の背中を、克哉は優しくさすってくれる。 分かってるよってふうに。 克哉はすげえ。 なんでも分かる。 言わなくたって、言えなくたって、ちゃんと受け取ってくれる。 足りない俺を、補ってくれる。 好きだ。 お前が好きだ。 大好きだ。 「あ、本多、ちょっとストップ」 昂ぶった思いのまま白い首筋に噛み付いて、パジャマの裾から手を入れて素肌に触れる。 克哉はなんでか抵抗する素振りを見せたが、そんなのいつものこと。 厭よ厭よもってやつだ。 「克哉」 「ちょ、本多、その前に、本多」 「克哉」 「本多! 本多ストップ!!」 「ぐはあっ!」 俺の脇腹を克哉の拳が抉る。 容赦ない衝撃に、腹を押さえて身悶える。 おかしい。 今はどう考えてもそんな流れだったはずだろ。 なのになんで克哉の鉄拳が。 「か、かつ、やっ……なんで……」 「溜め息、溜め息」 ほらほらと宥めるように、克哉が俺の肩を叩く。 「溜め息? ……お、おおっ」 「忘れるなよ」 はっとした俺に、克哉はやれやれって顔で苦笑いする。 克哉に言われたことがあまりにも嬉しくて、つい盛り上がって暴走しちまった。 大事なことをすっ飛ばすとこだった。 何が厭よ厭よもだ。 ごめん克哉。 「話して……くれるのか?」 「いやあ、話すってほどのことじゃないっていうか……」 「言いたくないなら無理には」 「あっ、違う違う。 そんなんじゃないんだって」 克哉は気まずそうに頭を掻く。 なんかちょっと、俺が想定してたのと様子が違うような。 話してくれるとしたら、もっとこう、実は……とか、深刻な感じになると思ってた。 でもそんなふうじゃない。 さすがにただ息をついただけでしたってことはないだろうが、悩みとかじゃなくて、何か他に理由がある溜め息だったんだろうか。 悩みじゃないなら、それでいいけど。 それが一番いいんだけど。 「えーっと、じゃあまず」 ベッドの上で克哉が正座に座り直す。 俺もつられて正座して、若干緊張しつつ二人向かい合う。 息を飲んで見つめ合った次の瞬間、克哉が勢いよく頭を下げた。 「ごめん!」 「うおっ」 なぜかまた謝られた。 意表を突かれて、思わず体が跳ねる。 「本当に、ごめん。 そんなんじゃ、ないんだよ。 悩んでるとか苦しんでるとかじゃなくてさ。 うん、全然、悩みではないんだ」 「ほんとか?」 「うん。 悩みじゃない。 だからごめん、余計な心配させて」 「いいよ。 謝んなよ。 それならよかったよ。 悩みじゃねえならよかった」 「うん。 ありがとう」 「いいって」 そっか。 よかった。 克哉が悩んでないならよかった。 ひとまず安心した。 「じゃあ、なんで……」 「うん……だから……悩みじゃなくて、その、えっと……」 頭を下げた状態のまま、うーんうーんと唸って言葉を選ぶ克哉を、俺はドキドキしながら黙って見守る。 悩みじゃない、言いにくいような理由のある溜め息。 なんだろう。 なんか、想像を絶するような、すっげえことか? しばらくそうしてうんうんしてて、やっと唸りをとめた克哉が、俺を一瞬チラッと見上げる。 その頬が、なぜか赤かった。 「よし! お前に心配させたことだし、こうなったらもう、恥ずかしがらず、包み隠さず正直に、言っちゃいます!」 「お、おう!」 今度は勢いよく頭を上げて俺のほうに身を乗り出した克哉に、俺は拳を握るくらい気合を入れて力強く頷く。 恥ずかしがらず、ってのがよく分かんねえが、もうこの際そんなの気にするな。 いいぞ、こい、克哉。 どんなすげえこと言われようと、俺は受け止めるぜ! 「お前の!」 「おう!」 「背中に!」 「おう!」 「見惚れてたんです!!」 「おう!」 「っ……」 「……」 「っ……」 「…………おう?」 んんんん? 何? みと? 見惚れて? んああ? 何? 克哉お前、今なんて言った? 「だっ、だから! 溜め息は溜め息なんだけど、何、感嘆の溜め息って言ったらいいかな? 悩んでるとか、どうしようとかそういう溜め息じゃなくて、なんか、うっとり、っていうか、ほうっていうか、なんかそんな感じの……」 克哉の顔は血が吹き出そうなくらい真っ赤だ。 それでも、暴露したことで気分的には落ち着いたのか、だはーっとでかい溜め息をつく。 そしてぽかんとしてる俺に苦笑いして、いやはやって感じで肩を竦めた。 ……俺の背中に見惚れて、感嘆の溜め息。 うっとり。 見惚れてた。 だから、ほうって。 「いや、お前の体に見惚れるなんて、最近だけじゃなくて実は付き合い始めてからずっとなんだけどな」 いっそ洗いざらいとばかりに、赤い顔の克哉は白状し始める。 俺はまだぽかんとしてる。 「オレ……お前の体っていうか、筋肉見るの好きなんだ。 お前の体って、オレにとってはすごい理想的なんだよ。 もちろん全身好きなんだけど、特に背中! 背筋! 惚れ惚れするよー。 服着てる時に浮き出る筋肉もいいけど、やっぱ裸で生の筋肉とかもうたまんない!」 そんなこと思ってたのか。 嬉しい。 いやすっげえ嬉しいんだが、開き直って語る克哉の目があまりにもキラッキラで、恥ずかしくもなってきた。 顔が熱い。 「でも、体が好きとか、そんなの恥ずかしいだろ? だからお前には絶対気付かれないように気を付けてたんだけど、それでもたまにうっとり溜め息出ちゃったりすることは今までもあったんだ」 あ。 筋トレ中に気付いた溜め息も、それだったのか。 体を見るのが好きってんなら、筋トレ中なんてそりゃ涎もんだっただろう。 なんだよ。 俺たちは恋人なんだから、体が好きって言ったってなんにも恥ずかしいことなんかないのに。 お前の体が好きだから見させてとか言ってくれれば、俺は喜んでいくらでも、常に裸でいたって。 「いつだったか、バレーのあと着替えしてる時、お前の体見てついほうっとしちゃって、それを松浦に気付かれたことあってさー」 「まつうら」 数時間前、得意げにふんっと笑ったやつの顔が目の前に浮かんで、ぽかんとしてた意識が戻る。 「本多の体見てうっとりするとは、お前も大概だな、とか鼻で笑われちゃったよ」 「そんなこと、俺、全然知らない」 「ああ、そん時お前他のやつらと喋ってたしな」 「それ、いつ」 「んー、結構前だよ。 いつ……ちょっと覚えてないなぁ」 ってことは、松浦が着替えだなんだって言い出したのはそういうことか? その出来事を前提に仮定できたから、あの程度の情報で憶測でも答えを出せたのか。 憶測っつーか、もう正解で確定なんじゃねえか。 佐伯の溜め息は溜め息じゃない。 知ってたんだ。 ったく松浦め。 なんだ。 そっか。 だよな。 いくら松浦でも、あれだけで、何もかも分かるとかねえよな。 一回見てっから。 克哉が俺の背後でほうっとしてんのを実際見てっから、知ってたから分かったんだ。 なんだ。 松浦が勘がよくて、俺が鈍いからじゃねえんだ。 だよな。 ……だよな? 「それからはさらに気を付けるようにしてたんだけど、オレ最近ちょっと忙しいだろ? だからいつも以上に癒されちゃって、自然とほうって出ちゃって。 自分でも分かってたんだけど、まさかお前に気付かれてるとはー。 不覚ー」 正座してた膝をようやく崩しながら、恥ずかしそうに克哉は髪の毛を掻き回す。 サラサラの薄茶の髪がボサボサなって、もったいないとか思う。 いやもったいないの前に。 ちょっと待った。 今なんか言った。 「ほんとごめんな。 そんなことでお前を悩ませてたなんて思ってもみなくて……」 「癒されるって」 「へっ?」 「癒されるって、何に」 呆けて聞いた俺に克哉は一瞬きょとんとして、それから拗ねたように口を尖らせて上目遣いで軽く睨んだ。 「何って、だから、お、お前の体に、だよ……」 「……俺の体に癒されるのか?」 「そ、そりゃ」 もじもじと言い淀んだあと、克哉はさらに口を尖らせて偉そうに顎を上げた。 「お前の体好きだし? 好きなやつの裸だし? 見てるだけでほっとするみたいな? それが何か? なんか悪いか?」 「あ、い、いえ」 「ふん」 そっぽ向かれた。 照れてるのがすっげえかわいい。 そっか。 バスタブになんてならなくたって、俺は俺のままで、克哉を癒してやれてた。 なんだ。 結局そんなことだった。 克哉のために何してやれるんだろうとかじゃなかった。 ほんとはもう十分だったんだ。 一番そばで寄り添いたいって、俺はとっくにその場所にいた。 一番そばで、克哉もちゃんと心を預けてくれてた。 でも自信がなかった。 自分で言うのもなんだが、俺はもっと単純で、ストレートで、馬鹿みてえにポジティブな人間のはずなのに、ちょっと考えすぎてた。 あーあ、克哉のこととなると、俺はとことん駄目だなぁ。 「ぬあーっ!!」 「わっ!」 突然大声を出した俺に、克哉はびくっと体を跳ねた。 「もー! お前はまたー!」 「はーもうだってよぉ。 お前そんなことなら言えっての。 そしたら俺の体なんて好きなだけいくらでも見せてやんのに」 「だから……恥ずかしいって、言っただろっ。 それにそんなこと言ったらお前常に裸でいそうだし。 いくらお前の体見るの好きでも、そんなの暑苦しいよ」 「う」 仰る通りのことを思っていました。 そしてついでになんかひどいこと言われた。 「お前だって、オレに気を遣ってくれてたのはすごくありがたいんだけど、悩むくらいなら言ってくれれば」 「んー……いや、だって俺、お前がついに俺のことがいやになったのかとか思ってたからよ」 「はー? なんでそうなるんだよ」 「そんなお前、俺の後ろで毎日溜め息ついてたら、いろんなこと考えるじゃねえか」 「あー……ごめん……」 「あっ、いやいや悪い、責めてるわけじゃねえって」 「うん、分かってる。 でも、ごめん」 また謝って、苦笑いする。 俺もなんだか苦笑した。 変な勘違い。 想うあまりの変なすれ違い。 けどそこで行き違ったままにならないのが、俺と克哉なんだ。 「お前は、お前が思ってる以上に、オレの深いとこまで入ってこれるんだからな」 「ん。 そこはちょっと、自信付いた。 まあでも調子乗ると入りすぎてお前にうんざりされるのは目に見えてるからな。 それはそれでちゃんと気を付けるから安心しろ」 「あれ、本多が殊勝なこと言ってる」 「おいー」 「ふふ、ごめん。 何回も言うけどさ、ありがとう、本多」 「……ん」 うーん、なんか照れるぜ。 俺もついネガティブになっちまったりしたけど、なんだかんだで大団円なんだからよかったな。 もし疑問のままもっと早く聞いてれば、恥ずかしさからはぐらかしてそのまま隠されて、こんなにじっくり話すことはできなかったと思う。 俺の体に見惚れてたからっていう嬉しいことが理由で、悩みの溜め息じゃなかったから言えることだけど、遠慮して聞けないってのも、時と場合でいいこともある。 待つか引くか入るか、要は見極めが肝心なんだよな。 ちゃんと気を付けるって偉そうに言ったんだから、嘘にならないようにしないと。 まだまだ、二人の生活は試行錯誤が多い。 「第一、さ」 まずはもう少し勘がよくなるように鍛えるか、いや鍛えるってどうやって? とか考えてると、不意に克哉が声のトーンを変えて、ついっと体を寄せてきた。 上目で見つめる瞳の色に、ドキッとした。 「いやになったやつの前で、こんな格好、するわけないだろ?」 こんな格好。 自然と目線が落ちる。 媚びる甘い声で色っぽく囁いたくせに、反して恥ずかしげに握ったパジャマの裾。 克哉の体には少し大きいパジャマ。 俺が今穿いてるズボンと対の、俺の、パジャマ。 ズボンは俺が穿いてる。 上は克哉が着てる。 だから俺は上半身裸。 だから克哉は。 「かつ、や……」 ごくりと喉が鳴る。 用意した着替えは、ちゃんと克哉のパジャマを出しておいた。 でも隣に、俺が着てるパジャマの対も置いてあった。 決してわざとじゃない。 仕事で疲れてるのは分かってる。 でもそうすることがあまりにも習慣になりすぎて、無意識に置きっぱなしになった俺のパジャマ。 同じパジャマの上と下。 いつの間にかそういうことになっていた、二人の決まり。 そして俺のパジャマをあえて選んだ、克哉の答え。 その意味。 剥き出しになった、克哉の白く滑らかな長い脚。 パジャマの裾の中心に隠された、克哉の。 「いや、ほ、ほほほら、私の体だけが目当てなのねとか、言うじゃねえ、か。 ははは……」 一気に興奮しすぎて変なことを口走った。 想いを渡し合って、誤解が全部解けたいい雰囲気のまま、せっかくかわいく色っぽく迫ったのに、ぶち壊した俺に克哉は顔を引きつらせる。 「本多……お前ってやつは……」 「あっ、いや、ごめ、わる、せっかくのムードが、なあ?」 「っとに」 「あっ」 克哉に肩を押されて、シーツの上に押し倒された。 されるがまま仰向けに倒れ込んだ俺の腰元に、ちょっと怒った克哉が跨ってくる。 「そうだな。 体だけが目当てなら、どうする?」 「か、克哉……」 「背中が好きって言ったけど、もちろんこの胸筋だって……」 「あっ」 するりと、克哉の指先が胸を這う。 動きが、やばい。 いやらしい。 「かたい腹筋も……」 「あっ、かつっ……」 「正面で見惚れたりしたら、いくらなんでもバレバレだろ? だからこういう時に思う存分堪能してるって、お前気付いてた?」 「そ、そうだったん、ですかっ」 まあ確かにこういう時に溜め息つかれても、なんも気にすることはねえしな。 なんだよお前、そんなに俺の体が好きだったのか。 かわいいやつだ。 ってそうじゃなくて。 この状況。 克哉が俺に跨って、あちこち筋肉なぞりつつ舌舐めずりしてる。 やばい。 やばい。 すっげえ、エロい。 「もう白状しちゃったことだし、今日はとことん、この体味わわせてもらうけど、いいよな?」 「あっ、あの、い、いっすけど、克哉さんお疲れじゃ……」 完全にスイッチの入った克哉の目が細められる。 ぽやんとしてて優しくてかわいい俺の克哉は、こっちのスイッチが入ると人が変わる。 とにかくエロくて、魔性で、なんだかちょっと、Sだ。 「そうだな。 だから……癒してくれるんだろ?」 「あっ!」 盛り上がった胸筋を、両手で強く鷲掴まれた。 ついでのように押し付けられた克哉の腰の中心の硬い感触に、若干竦んでいた俺もすぐさま反応する。 「な、本多……オレ、疲れてるから……いっぱい、癒して……?」 「っか、か、克哉あああああっ!!!」 あとはもうよく覚えてない。 とにかく克哉を貪って、それ以上に克哉に貪られたことしか。 言葉通りとことん味わい尽くされて、体力しか取り柄のない俺が足腰立たなくなるくらいに。 すごかった。 そりゃもう、すごかった。 このまま食べられるんじゃないかと思った。 ちょっと怖かった。 「あー、本多おはよう。 遅いぞー」 「お、おう……おはよう」 やっとの思いでベッドから這い出て、まだ足元がふらつく俺とは逆に、克哉はなんだ。 もうすっかり身支度整えて、うきうきと朝飯の片付けなんかしてる。 リゾートでバカンスでもしてきたんですかってくらい軽やかだ。 「お前のご飯これとこれな」 「おう、サンキュ……」 食えるだろうか。 いや、朝飯は一日の基本だ。 食わないと。 うう、体が重い。 「よーし、今日も一日、頑張るぞー!」 俺と同じくほとんど寝てない克哉が、勢いよく拳を突き上げる。 克哉、すげえ。 お前すげえよ克哉。 「じゃあ行ってき……あ、その前に」 玄関に向かおうとした克哉が、ダイニングテーブルに肘を付いて頭を抱える俺に、ててっと寄ってきた。 「ん? どうした?」 「ちょっと」 身を起こされて、俺は座ったまま、克哉は立ったまま向かい合う。 「何……あっ、か、かつやっ」 克哉のてのひらが、肩から二の腕を往復して、胸板をなぞる。 何度か繰り返してから、じっと克哉が俺を見下ろす。 俺は睨まれた蛙みたいに、身じろぎ一つできない。 そして。 「ほーう」 すっげえ、でかい溜め息。 蕩けた目で、うっとりと……。 「よっしありがと。 んじゃ、行ってきまーす」 にぱーっと笑って、克哉はスキップでもせんばかりに玄関に向かう。 ガチャンと扉が閉まったあと、俺は盛大な、魂が口から出て行きそうな溜め息をついた。 ……克哉には適わねえ。 そんなこと分かってたが、改めて実感した。 優しくて、聡くて、強くて、かわいくて、エロくて。 そんな克哉に、適うわけがない。 大事な克哉。 大好きな克哉。 お前のためなら、この身がどうなろうと、俺は、俺は……。 「うおおおおお!!!やるぜ! 俺はやるぜ克哉! もっと鍛えて、お前をもっと、癒してやるぜ!!!」 お前のためなら。 大好きなお前のためなら、俺はなんだってする。 どんなことでも、なんだって。 お前が笑うなら、ほっと安心してくれるなら。 少しでも俺が、お前のためになれるなら。 克哉、克哉、克哉! 大好きだぜ、克哉!.

次の

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな

もうこいつ一人でいいんじゃないかな

「55歳ですし、もう仕事をしなくてもいいんじゃないでしょうか」 「55歳にもなったことだし、もう仕事をしなくてもいいんじゃないでしょうか」 私の言葉に、父親は驚きます。 「仕事をしないなんてことが許されるのでしょうか」 どうやら、経済的な問題もさることながら、父親は一人前の社会人としての価値観にとらわれているようです。 「これから仕事をできるようになったとしても、それほど長く勤続できるわけではありません。 普通の人でも60歳でリアイアする人もいるのですから、今から就業にこだわる必要はないでしょう」 あぜんとした表情の父親に、私は続けます。 「たとえ働けたとしても、その期間は限られます。 収入も多くないでしょうから、ご長男の家計状況はそれほど改善しないのです。 幸い、お子様はお一人でご両親の財産はそのまま引き継げます。 そして、息子さんはお金をあまり使わないタイプですので、それほど早くには資産が減りません。 90歳ぐらいまでなら、それほど心配ないでしょう」 もちろん、ひきこもりの状況が良いわけではありません。 今まで努力してきたように、フリースペースに行ったり、ボランティアに参加したりして、他人との交流を楽しめるようになることは大切です。 その結果、ご本人が「働きたい」という気持ちになれば、一番いいのですが、最初から「仕事をしなければ」と言うと、本人を追い詰めることにもなりかねません。 私は自立支援の専門家ではありませんので、お子さんとの接し方にはあまり立ち入らないようにしていますが、もう少し楽に考えてほしいと思いました。 かえって肩の力を抜いてお子さんと接した方が、本人も前向きになるかもしれません。 そんなことをお話させていただきました。 本人が浪費家でなければ、その後の生活が成り立つ可能性はある ひきこもりの子供の年齢が高いと、就労できるまでに社会復帰するのはなかなか難しくなります。 それだけに両親、兄弟姉妹などの家族は心配することが多いのですが、逆に残りの人生の期間もそれほど長くないわけで、親亡き後に親の遺産で生活していける可能性が高くなります。 富裕層というほどではなくても、自宅とある程度の金融資産があり、本人が浪費家でなければ、その後の生活が成り立つ場合は少なくありません。 本人の就労を目標にするよりも、親が遺してくれた資産を使って本人が生活していけるかを考えたほうが現実的です。 「そうですか。 安心しなさいということですね」 「今はどこも休みになっていますが、フリースペースが再開したら、また声をかけてみてください。 無理しない程度に」 新型コロナの影響で、親子ともども神経質になりがちな時期だけに、焦らずに構えたいものです。

次の

もう全部あいつ一人でいいんじゃないかなの元ネタ

もうこいつ一人でいいんじゃないかな

概要 が変身能力を駆使して万能に立ち回る様子を見て、とが「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」とこぼす有名な画像。 本編の一コマと勘違いされがちだが、 実は画像である。 元ネタ 元ネタは1989〜91年にかけて『』で連載された『』の1シーン。 溶岩に逃げ込んだ敵に対し、スーパー1が「 おれが行く! 溶岩に耐えられるのは惑星探査用のおれだけだ! 」、続いてZXが「 おれも行けるぞ! 」と返すが、結局RXが「 スーパー1もZXもせいぜい数分しかもたない。 おれが行く」とで言い放ち、 誰も「任せた」とは言っていないのにに変身してで一撃。 さらにに変身して追い討ちをかける。 まさに八面六臂の活躍を見せたRXに対し、スーパー1が一言。 「 もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」 ちなみに、本来のセリフは「 ここはRXに任せよう」。 セリフの意図を「自分たちの 出る幕ではない」から「自分たちの 出る幕がない」にすり替えることで、 を持つ後輩を前に、自分たちの存在意義が揺らいでいく先輩の心情を代弁している。 念のため言うと、スーパー1は昭和ライダーではRXに次ぐチートスペックの持ち主として定評があり、ZXはそのスーパー1とを(互いを敵と認識していたとはいえ)圧倒する実力を持つ。 そして原作ではがラスボスの透明化能力を無効化したり、全員のライダーキックでラスボスを撃破したりしてるので、本当にRX一人でよかったというわけではない……はずだ。 余談だが、この三人のチームがのCPUチームとして登場したことがある。 しかも、 RXがゼンエイで。 そして『』では、ついにこのネタを番組内で。 そして2019年、が誕生した。 派生 他のにも同様に使われるのはおろか、仮面ライダーでなくとも、特定のキャラが目立った活躍をしたり、無双しているイラストによく付けられている。 特に後述する様に関連のイラストが多い。 これはシリーズの途中で登場するが、仲間になった最初の頃は異常に強く描かれる……というのが伝統となっているためである。 まぁ…強く演出されるのは、が新発売される関連グッズのだが……(汗) そこ!「」とか言わない。 ちなみに、30年後には ではあるが が登場し、 平成ライダーの集団を単騎で殲滅する圧倒的な戦闘を披露している。 しかもも 非発光時はどう見ても剣だが 使うし、の能力でゲル化まで可能。 ・「もう全部あいつ一人でいいんじゃないかな」 近年人気の『』にも派生が登場。 本来なら最大6隻のが艦隊を組み各々の得意・不得意な分野を埋めあって戦闘を行うのだが、敵となる・は一隻で、、、と全ての艦船の能力を持つ化け物である。 本当に「こいつ一人でいい」のだ。 余談 この有名なコラ元の次のページの展開は• 敵を追ったRX、硫酸の海に辿り着く• しかし、やはりRXには効かない。 「 おお、これは硫酸の海だ! しかし俺は平気だぞ! 敵、反撃のためにを撃つ• で防いで無効化• そして追撃して敵の目を潰す ……やっぱり、こいつ一人でいいんじゃないの? 関連タグ () - :このコラが皮肉を込めて現実となった存在 :この言葉が形となった存在 関連記事 親記事.

次の