てんかん 治療 薬。 抗てんかん薬

抗てんかん薬

てんかん 治療 薬

Contents• てんかんとは 私たちの体は、脳が電気信号を出すことで動いています。 信号は、全身に張り巡らされた神経を通って体のあちこちに伝えられ、信号に従って手足や内臓が動きます。 また、脳は通常、興奮系の神経と抑制系の神経がバランスよく働くことで、穏やかな活動状態を保っています。 しかし、このバランスが崩れて興奮系の神経だけが過剰に働いたり、大量の信号を一斉に出したりしてしまうと、脳の活動は乱れ、体も正常に動かなくなってしまいます。 これを「てんかん発作」と言います。 てんかんは、この「てんかん発作」を繰り返す脳の慢性疾患で、日本では100人に1人が持っていると推計されています。 てんかん発作の種類と症状 てんかんは、発作の現れ方とその時の脳の状態などによって分類され、それぞれに症状の違いや特徴があります。 てんかん発作の具体的症状 てんかん発作というと、突然意識を失って倒れるというイメージを抱きがちですが、実際にはそれだけではありません。 なかには発作がごく短時間なために、気付かれないものもあります。 1)部分発作(焦点発作) 電気的興奮が脳の一部分から始まる発作です。 3つに分かれ、症状も異なります。 種類 具体的症状 意識状態 単純部分 発作• 手足や顔のつっぱり、ねじれ、痙攣• 目がピカピカする、チカチカする、音が響く、耳がカンカンする、聞こえなくなる• 頭痛や吐き気 など 意識あり 複雑部分 発作• 急に動作が止まる、ふらふらする• 無意味に手を叩く、口を動かす• 顔つきがぼーっとする など 意識障害 記憶障害 二次性 全般化 発作• 脳の電気的興奮が部分から全体に広がり、全般発作に発展する 意識なし 部分発作は始まる時には意識があるため、発作の始まりを自覚できるのが特徴です。 2)全般発作 部分発作の発信源が脳の一部であるのに対し、全般発作では脳全体が興奮状態になり、本人は意識を失っています。 症状によって分類があります。 種類 具体的症状 強直間大発作• 突然意識を失い、呼吸が止まる• 手足を伸ばし全身が固くなる、あるいは手足をガクガク曲げたり伸ばしたりする• 発作後は眠ることもある 脱力発作• 崩れるように倒れる• 数秒以内のごく短い発作 欠伸発作• 体の大きな動きはないが、数十秒間意識を失う ミオクロニー発作• 全身あるいは一部分の筋肉がビクつく てんかんの原因と子供のてんかん てんかんは、上記の発作の種類と、発作の原因によって4つのタイプに分かれます。 タイプによって経過は大きく違うので、理解しておく必要があります。 てんかんの原因と種類 発作の原因は2つです。 脳の損傷や異常がないのに発作を起こす「特発性」• 脳の損傷や異常が理由で発作を起こす「症候性」 原因と発作の種類を組み合わせて、てんかんの4つのタイプを次のように呼びます。 1)特発性部分てんかん 脳に損傷や異常はなく、部分発作を起こすてんかん。 2)特発性全般てんかん 脳に損傷や異常はなく、全般発作を起こすてんかん。 3)症候性部分てんかん 脳の損傷や異常によって、部分発作を起こすてんかん。 4)症候性全般てんかん 脳の損傷や異常によって、全般発作を起こすてんかん。 年齢や経過の特徴を合わせると、以下のようになります。 特発性てんかん(脳に損傷なし) 症候性てんかん(脳に損傷あり) 部分発作 <突発性部分てんかん>• 脳の特定部位に脳波異常• 子供に多い• 経過は良好、成人期以前に治癒 <症候性部分てんかん>• 脳の特定部位に脳波異常• 成人発作に多い• 経過はさまざま、外科手術の場合も 全般発作 <特発性全般てんかん>• 脳の左右両側に脳波異常• 小児〜若年期に発症• 遺伝的要素も含む• 経過は比較的良好 <症候性全般てんかん>• 脳に広範囲の損傷• 新生児、乳児期の発症が多い• 知的障害を伴う• 難治の傾向 また、発作の種類を特定できない場合は「分類不能てんかん」とされます。 子供のてんかんと遺伝 てんかんの8割は、0歳から18歳の間に発症すると言われています。 特に3歳以下で最も多くなっています。 主な原因は、• 胎児期や分娩時に脳が傷ついた場合• 先天的に脳の奇形や代謝異常がある場合• 遺伝的に、けいれんを起こしやすい体質• 感染症や頭部の外傷 といったものです。 多くは特発性のてんかんで、成人期までに治癒する傾向にあります。 しかし、症候性全般てんかんも子供の頃に発症しやすく、のちに難病認定されることもあります。 また、ほとんどのてんかんは遺伝しませんが、特発性のてんかんには、遺伝的要素があると考えられていますが、てんかん自体が遺伝するのではなく、なりやすい体質が引き継がれるというものです。 転換性障害とてんかんの違い 突然手足が震えたり、意識を失ったりと、てんかんに似た発作が起きる病気の一つに、「転換性障害」があります。 これは、てんかんとは違い、心理的要素が原因になっていて、心のストレスが体の症状に置き換えられる(変換される)ことで発作を起こすものです。 体の病気がないことが診断基準の一つで、精神科領域での治療が必要です。 てんかんの検査と診断 てんかんの診断では、発作の理由がてんかんなのかそうでないのか、を見極めるための検査が行われます。 てんかんの診断 てんかんの診断では、発作の特徴を細かく把握するための問診が重要です。 発作時の体の動きだけでなく、直前の自覚症状や精神的な変化、発作が続いた時間などを聞き取ります。 発作が起きる時の特定のきっかけがあれば覚えておくと良いでしょう。 そして、検査は以下のようなものです。 脳波検査 脳の異常な電気的興奮が、てんかん波として観測されます。 部位がある程度把握できます。 画像診断 CT、MRIなどで、他の病気がないかを調べます。 血液・尿検査 先天性代謝異常や感染症の有無を調べ、てんかんの原因を探ります。 心理検査 性格検査、知能検査、発達検査などを行います。 治療で治るてんかんと治らないてんかん てんかんには治りやすいものと、そうでないものがあります。 まず、治療方法から紹介します。 薬でのてんかん治療法 てんかん治療のメインは、抗てんかん薬での薬物療法です。 脳の過剰な電気的興奮を抑える作用があり、発作の可能性がある間は、飲み続けなければなりません。 日本では20種類以上の抗てんかん薬があり、発作のタイプに合わせて処方されます。 効果が不十分な時は、2種類、3種類の薬を組み合わせることもあります。 手術でのてんかん治療法 薬で発作を止められない場合に、手術が検討されます。 1)外科手術 発作を起こす脳の部位が特定されている、後遺症の心配がない、などの条件が揃えば脳の原因部分を切除します。 2)迷走神経刺激療法 左胸にペースメーカーのような機器を埋め込み、首を通る神経とリード線でつないで神経に一定間隔の電気刺激を与え続けます。 これによって発作の回数が減少させます。 また、発作の直前や直後に専用の磁石を胸に当てることで電気刺激を調整し、症状を軽減します。 治りやすいてんかんと治りにくいてんかん てんかんは、7〜8割が治療によって発作をコントロールできるようになります。 しかし、治癒できる割合はてんかんの種類により大きく異なります。 また、症候性てんかんの中には、指定難病となるものもあります。 多くは小児期に発症します。 具体的には、• ウエスト症候群(乳児期に発症)• レノックス・ガストー症候群(2〜8歳で発症)• ミオクロニー失立発作てんかん(2〜5歳で発症)• ミオクロニー失神てんかん(7歳以前に発症) など20種類以上あります。 てんかんがある人の就職や仕事 てんかんがある人が就職や仕事をするときには、まず発作への対応や、日常生活を自分で管理できることが絶対条件です。 また、自分の症状にあった場所を選ぶ必要があります。 てんかんと運転免許 2014年から施行されている新しい道路交通法では、てんかんの人が運転免許を取得・更新するための条件が加わりました。 具体的には、• 過去や現在の症状などについての質問票に答えること。 虚偽申告には罰則あり。 一定の症状があると警察が疑った場合には、免許の効力を一時停止し、臨時適性検査などを行う。 病気が原因で免許を取り消されたが、その後3年未満に運転免許の取得が可能になった場合には、学科や実技の試験なしで運転免許を再取得できる。 発作による事故の危険性を知りながらも忠告を守らず、意図的に運転を続けた場合は、医師が警察に申告できる。 というものです。 免許の取得や更新の際には必ず医師に相談しましょう。 また、自動車の運転にあたって義務付けられる自賠責保険については、病気がある場合の条件を設定している保険会社もあります。 てんかんがある人の就職や仕事探し てんかんの症状は人それぞれです。 まずは自分の症状について、どのようなときに発作が起きるのか、発作が起きると作業や周囲にどのような影響が出るか、などを細かく分析した上で仕事を決めなければなりません。 こうしたとき、病気について知識のある人と、働き方について相談したり、実際に職業生活を体験したりできる場所があります。 てんかんのある人が利用できる就労移行支援など 実際に職業生活が可能かどうか、症状とどう両立するか、を事前にはかるために利用できる支援機関があります。 ハローワーク ハローワークには、障害者専門の相談窓口があり、就職の準備段階から職場に定着するまでを支援します。 また、数か月実際に企業で働いてみるトライアル雇用といった制度もあります。 ただ、いきなりの就職活動は心身ともに負担が大きいこともあります。 その場合は体を慣らしていくことができる施設を経由するのが良いでしょう。 地域障害者職業センター センターに通い、模擬的な就労を体験できます。 この間、個人の症状や特性を考慮した就職についての助言を受けられます。 また、就職先が決まった後も担当者が職場に来てサポートしてくれます。 障害者就業・生活支援センター 病気を抱えながら働くにあたっての、様々な相談に乗る窓口です。 病気のことを職場に知らせずに働いている場合は今後どうすれば良いのか、また、働くにあたって制約がある場合、それをどうしたら良いか、など幅広い相談を受け付け、内容によっては専門窓口を紹介してくれます。 就労移行支援事業所 民間の企業や団体が、障害者の社会復帰を目的として、国の認可を受け運営している事業所です。 実際に事業所に通い、そこでサポートを受けながら仕事をし、自分の症状について相談したり、必要なスキルや体力を身につけたりしながら、一般の職業生活に近づけていきます。 利用者の体の状態などによって、事業所は3種類に分かれています。 1)就労移行支援事業所 一般就労できる見込みがすでにある人を対象に、症状や課題に見合った適職を考えるところから始め、具体的な職業訓練を行います。 体力や精神面のトレーニングも積んでいきます。 利用期限は2年です。 企業や在宅での就労を希望する人 内容• 個人の特性に応じた働き方の方向性を決定• そのために必要なビジネススキルの習得• 就職活動から職場定着までのサポート 利用期限 通常2年 2)就労継続支援A型 一般企業との雇用契約が難しい場合に、支援を受けながら働くという事業所との雇用契約を結び、事業所内の仕事をする場所です。 雇用契約には労働基準法が適用され、最低賃金が保証されます。 一般企業での就労が見込まれるようになれば、求人情報を紹介し、実際の就職活動・職場定着をサポートします。 就労移行支援の期限内に就職に至らなかった人• 一般企業などが難しくても、サポートがあれば、雇用契約で定められた条件で働ける人 内容• 特殊サポートを受けながら、法的な雇用契約の下で働く場所の提供• 状況に応じて、一般企業などへの就職に移行するためのスキル習得などの支援• 就職活動から職場定着までのサポート 利用期限 なし 3)就労継続支援B型 体力や年齢の面などで雇用契約を結ぶのが難しい場合に、事業所内で仕事をし、それに応じた賃金が事業所から支払われます。 自分のペースで通えるので、生活リズムの改善や、日中を仲間と過ごせる場所でもあります。 こちらも、一般企業での就労が見込まれるようになれば、求人情報を紹介し、実際の就職活動・職場定着をサポートします。 いずれも、利用にあたっては、市区町村の窓口に相談しましょう。 他の福祉サービスを利用したが就労に至らなかった人• 条件にとらわれずにマイペースで働く場所を求める人 内容• 縛りのない職場の提供• 働ける条件が変化し、一般企業などへ就職できる見込みになった場合は、そのためのスキル習得などの支援• 就職活動から職場定着までのサポート 利用期限 なし てんかん発作の前兆と発作への対応 てんかん発作は突然現れますが、必ず自然に止まります。 発作に出会ったとき、周囲には冷静な対処が求められます。 本人が意識を失っている場合は、けがをしないように配慮しましょう。 例えば、全身のけいれんが起きている時は以下のように対応します。 1)ケガの防止• 安全な場所に移動させる。 頭の下にクッションを置き、敷物の上に寝かせる。 衣服を緩める。 メガネやヘアピンを取り除く。 2)以下のようなことはしてはいけません。 体を抑えたり揺すったりする。 大声をかける。 口をこじ開ける。 発作はこのようなことをしても止まるわけではありませんし、けいれんを起こしている患者さんの不安を増幅させるだけです。 また、一時的に呼吸が止まったとしても自然に戻りますので、無理に処置しようとしてはいけません。 3)以下の場合には救急車を呼びましょう。 5分以上続くけいれん。 意識が戻ったり朦朧としたりを繰り返す。 意識が戻らないまま発作が連続する。 けいれん発作は1〜2分で大抵は自然に終わります。 そのまま眠ることが多いので、起こさず寝かせてあげてください。 まとめ てんかんについて知っておくべきことは、発作の特徴もそうですが、患者さんは発作がいつ起きるかわからない不安を日々抱えているということです。 そのため周囲の過度な心配は、不安を大きくしてしまいます。 普段は普通に接してください。 また、てんかんの人は、就職について焦らず、自分できちんと生活を管理するようにできることが第一の目標です。 場合によっては一般の就職は難しいかもしれませんが、社会参加にはいろんな形がありますので視野を広く持つと良いでしょう。

次の

実は最も多い、高齢者のてんかん。原因・症状・治療法を解説

てんかん 治療 薬

てんかんの治療では、「抗てんかん薬」を使用した薬物療法が主流です。 抗てんかん薬とは、てんかんの症状である発作を抑える治療薬のことです。 しかし、抗てんかん薬は種類も多く調整が難しい薬として有名ですので、医師ならともかく一般の人には分かりづらいことでしょう。 そこで、ここでは誰にでも分かるように「抗てんかん薬を使用した薬物療法」について解説していきます。 <目次>• 服薬は飲み忘れなく、継続的に、規則正しく• 過度のアルコール摂取は控える• 高齢者の薬物治療の注意点• 妊娠可能な女性の薬物治療の注意点• 1.抗てんかん薬による治療目標 抗てんかん薬による治療目標は、副作用なしに発作の頻度を減らし、強さを和らげることです。 2.抗てんかん薬の種類 抗てんかん薬一覧表 1つに『抗てんかん薬』といっても、その種類は豊富です。 なんと、日本で認可されている抗てんかん薬は20種類以上もあります。 現在、使用可能な抗てんかん薬のうち代表的なものを一覧でチェックしていきましょう。 つまり、人によって「効く薬」と「効かない薬」があり、Aさんに効いた薬と同じ種類のものが、Bさんにも効くとは限りません。 したがって、患者さんの症状をしっかりと見極めた上で、適切な薬剤が選びます。 3.抗てんかんの薬の作用機序 てんかん症状の原因は、脳の神経細胞(ニューロン)の過剰な興奮です。 抗てんかん薬は、この脳細胞の過剰な興奮に対して、興奮そのものを抑えたり、脳全体への広がりを防いだり、することで発作をコントロールします。 抗てんかん薬の種類によって「どうして効くのか、つまり人間の身体に及ぼす仕組み(作用機序)」はそれぞれ異なります。 ですが、抗てんかん薬の作用機序は、大きく3つに分けることができます。 タイプ 作用機序 薬品名 脳神経細胞の興奮系の働きを抑える 興奮に作用する「ナトリウムやカルシウム」といったイオンの出入りを阻害する効果 フェニトイン、カルバマセピン、バルプロ酸、ゾニサミド、エトスクシミド、トピラマート、ラモトリギンなど 脳神経細胞の働きを抑える抑制系の働きを強くする 脳を抑制させる神経伝達物質「GABA(ガンマ・アミノ酪酸)」の働きを強める効果 ガバペンチン、ベンゾジアゼピン系薬(ジアゼパム、クロナゼパム、クロバザム)、フェノバルビタールなど これまでとは違った作用で興奮を抑え、抑制的な働きを強める SV2A(シナプス小胞蛋白2A)というタンパク質に作用し、グルタミン酸等の神経伝達物質の放出を抑制する効果 レベチラセタム 4.抗てんかん薬の副作用 副作用は眠気、めまい等さまざま 抗てんかん薬は脳神経細胞の興奮を抑え、発作をコントロールすることを目的としています。 しかし、脳の別の働きまでもが抑制されてしまいうことで、思わぬ副作用を生んでしまうことがあります。 これらは少量から開始しゆっくり増量することで防げます。 服用回数を増やし1回の服用量を減らすことで改善できる場合があります。 特に薬疹は出現頻度が多い副作用です。 ほとんどは飲み始めの数ヶ月以内に出現し、多くは服薬を中止すれば改善しますが、失明に至るような重症薬疹がごく稀に現れます。 アレルギー反応は予見できないため、少量で開始して注意を怠らないことが大切です。 また多くの抗てんかん薬は、主に肝臓で代謝を受け、一部は腎臓から排泄されるので、重度の肝障害・腎障害のある方では減量が必要です。 小児、妊婦、高齢者の薬物選択はより慎重に! 薬を選択する際は、年齢や性別、発作への効果、副作用、薬物代謝の個人差など発作型以外の要素も考慮します。 特に、小児、妊娠可能な女性、高齢者に対する抗てんかん薬の選択は慎重に行う必要があります。 小児、妊娠可能な女性、高齢者が気を付けるべき副作用 小児 発汗障害・認知機能障害 妊娠可能な女性 妊娠中の急激な薬物濃度の上昇、胎児の催奇形性、避妊薬の薬効の弱まり 高齢者 他の薬剤との相互作用、低蛋白血症や肝・腎機能の低下、 5.抗てんかん薬の治療ガイドライン 薬物治療の進め方 抗てんかん薬は、1種類の薬から開始する「単剤治療」が基本です。 単剤治療では、薬の相互作用を避けることができ、副作用の管理が容易になります。 薬の量を調整する際も、ゆっくりと増減させることで、副作用と発作の予防になります。 単剤投与で効果が乏しい場合、2剤目を追加する「多剤治療」を実施します。 ただし、多剤治療では副作用の危険性が増加するとともに、治療効果の判定が困難になりますので、慎重に薬の量を調整する必要があります。 抗てんかん薬の選択の流れ 発作型で薬を選ぶ では一体、どのようにして1人1人に合う薬を選択すればいいのでしょうか? それは、それぞれの患者さんの発作型、てんかんのタイプ等に応じて、適切な薬剤を選べばよいのです。 したがって、抗てんかん薬を選ぶ前の「発作型の診断」が重要になります。 脳波や画像検査で「患者さんの発作型は何なのか」しっかと検査・診断した上で、本人の発作型に有効な薬を選択します。 「各発作型に、どの種類の抗てんかん薬が有効か」という、基本的な枠組みはすでにある程度出来上がっています。 各発作型に、第1選択薬、第2選択薬、無効薬があり、これを参考に治療が進みます。 てんかん発作型と選択薬 発作型 第1選択薬 第2選択薬 無効または禁忌 部分発作 CBZ PHT、ZNS、VPA、BZP、LTG、TPM、GBP、LEV ESM 欠神発作 VPA ESM、BZP、LTG PB、PHT、CBZ、GBP 強直発作 VPA PHT、ZNS、LTG、TPM ESM、CBZ ミオクロニー発作 VPA BZP、ZNS、ESM、TPM、LEV PB、PHT、CBZ、GBP 強直間代発作 VPA PHT、PB、ZNS、LTG、TPM、LEV ESM PHT=フェニトイン、CBZ=カルバマゼピン、ZNS=ゾニサミド、VPA=バルプロ酸ナトリウム、PB=フェノバルビタール、ESM=エトスクシミド、BZP=ベンゾジアゼピン系薬、GBP=ガバペンチン、LTG=ラモトリギン、TPM=トピラマート、LEV=レベチラセタム てんかんの発作型の判断を間違えると、薬の効果がないだけでなく、時には発作が返って悪化することもあるので、発作型の判断は慎重に行わなければなりません。 最も効果のある薬を探す また、表から分かるように、同じ発作型でも対応する薬が何種類か存在します。 抗てんかん薬の治療では、その中から「患者さんの発作型に最も効果があるだろう」と考えられる薬を最初に選びます(およそ各発作型の第1選択薬)。 また、発作型が複数ある時は、生活上で一番困る発作を標的とした薬をまず選択します。 そして、第1選択薬で発作が止まれば服薬を続けますが、もし十分な量を服薬しても発作が止まらない場合や、困った副作用が現れた場合などは、その発作型に有効とされる別の抗てんかん薬に変えて調整していきます。 効果の面でもいわゆる標準薬と比べて優れているとは 一概には言えません。 抗てんかん薬の調整方法 てんかんの薬物治療では、薬剤の選択だけでなく、投与量の調整も重要な問題です。 どの薬にも投与量の目安というものがありますが、それは悪までも一般的な目安に過ぎません。 特に、 抗てんかん薬は量の調整が難しい薬として有名ですので、より慎重に調整を行っていきます。 漸増漸減法• 血中濃度 ここでは、薬量の調整法として代表的なものを2つご紹介します。 抗てんかん薬は脳に作用する薬です。 人によっては眠気、ふらつき等の副作用が現れることがあるので、最初は少量から服用を開始します。 そして、副作用が現れないか確認しながら、発作が止まるまで薬を増やしていきます。 もし、減らす必要がある場合も、急に減らさず少量ずつ減らしていきます。 「血中濃度測定」は、薬の量をより細かく調整する場合や、「漸増漸減法」では不十分な場合などに用いられる方法です。 抗てんかん薬の血中濃度測定は、以下のようなタイミングで行われます。 中毒が疑われる時• 発作の増加• 薬の効果判定を行う• 相互作用による薬物調整 血中濃度の範囲【無効域・有効域・中毒域】 薬物の血中濃度の範囲は、大きく3つに分かれます。 無効域 薬の量が少なく効果が期待できない範囲 治療域 薬の量が適切で有効な範囲(有効血中濃度) 中毒域 薬の量が多く治療域を超えて、副作用が出現する範囲 抗てんかん薬は、治療域が狭く、投与量が難しいため、血中濃度の測定をしっかりと行う必要があります。 血中濃度に影響を与える要因はさまざま 服用する薬の量以外にも、様々な要因が、血中の薬剤濃度に影響を与えます。 薬の量や種類• 服薬の仕方(服薬の間隔など)• 身体の大きさ(体重など)• 性別 その為、たとえ同じ量の薬を飲んでいたとしても、その人その人で、薬の吸収や分解、排泄のされ方が異なるとともに、血中濃度にも違いが現れます。 その意味でも、血中濃度の測定が必要になってきます。 抗てんかん薬の有効血中濃度の目安 薬の種類によって、吸収、分解、排出のされ方が異なります。 吸収の良い薬は、素早く血中に溶け濃度も高くなります。 また、素早く分解される薬だと、血液中の濃度が短時間で低くなります。 有効血中濃度の幅が狭いものは、治療域の幅が狭く、中毒症状が現れやすいので調整が難しくなります。 それでは、有効血中濃度の範囲内にあれば良いのでしょうか? それはそうとも限りません。 血中濃度の値だけで決めるわけにはいきません。 発作を起こす力が弱い場合には、有効血中濃度を下回る濃度でも効果がある場合があります。 したがって、抗てんかん薬の量を決める時は、血中濃度測定の結果を参考にすると同時に、本人の発作の頻度や強さ、副作用の有無など、あらゆる情報を総合して、より安全かつ効果的な投与量に調整することが大切です。 てんかんへの薬物治療の注意点 服薬は飲み忘れなく、継続的に、規則正しく 悪までも、抗てんかん薬を使った薬物治療の目的は、発作を弱め頻度を減らすことであり、完治を一番の目的とはしておりません。 したがって、薬を飲み忘れることなく、継続して服薬していくことが大切です。 発作がある時だけ服用するということは、てんかんの治療には向かず、発作が止まっている場合でも、キチンと服薬を続ける必要があります。 1度の飲み忘れのために、てんかん発作が現れるケースも多いです。 したがって、てんかんの薬物治療では、規則的な服薬の重要性を理解することが必要です。 飲み忘れに気付いた場合は、直ぐに服用するようにして下さい。 例えば、朝・夕の服薬する場合に、朝の分を飲み忘れ、お昼に気付いたときは直ぐに朝の分の薬を服用し、それから4時間くらい空けて夕方の分を飲んで下さい。 過度のアルコール摂取は控える アルコールは、抗てんかん薬と同様に中枢神経系を抑制するため同時に飲むことで抑制作用が強くなり、眠気・ふらつき等の副作用が現れやすくなります。 また、アルコールが抗てんかん薬の代謝に影響し、血中濃度を低下させてしまう可能性もあります。 過度のアルコールは控えた方が良いでしょう。 高齢者の薬物治療の注意点 高齢者の薬物治療では以下の点に注意が必要です。 てんかん以外の薬も多く、抗てんかん薬による副作用なのかどうかが分かりにくい。 患者さん自身にてんかん発作の症状が分からず、薬によって良くなっているかどうか本人にも分からない事がある。 薬の吸収や排泄に影響する肝臓や腎臓などの内臓機能が低下するため、効果や副作用、血中濃度に注意が必要。 以上を踏まえ、てんかん以外の病気や、そのために使用している薬も考慮して、抗てんかん薬を選ぶ必要がある。 以上より、高齢者では合併症や併用薬を考慮して、副作用が少なく、他の薬への影響が少ない抗てんかん薬を選択して、少量から使用していくことが勧められます。 妊娠可能な女性の薬物治療の注意点 抗てんかん薬に催奇形性(妊娠中の女性が薬物を服用した時に胎児に奇形が起こる危険性のこと)があることは広く知られています。 母親が抗てんかん薬を内服している場合の奇形発現率は、内服していない場合に比べやや高いです。 なお、薬の種類によって差があります。 また、多剤投与も催奇形性のリスクが高まります。 なので、それら2つを避けることで催奇性のリスクを低下させられます。 医師に、薬剤の減量、整理、断薬が可能かを相談してみましょう。 小さな異変を感じたら直ぐに病院へ 医師の処方に従って正しく服薬できているにもかかわらず、発作が改善されない場合、更なる薬物調整が行われます。 年齢や体格の変化によって発作様式が変化したり、長期服用によって体が慣れて、効果が弱まることがあるので、小さな異変を感じたら直ぐに医師に相談しましょう。 ただし、再発の危険性がないわけではありません。 日本てんかん学会のガイドラインによると、子供では、およそ3年のあいだ寛解した場合、薬の減量・中止を検討することが勧められています。 一方、成人では、発作の再発が自動車運転や雇用に及ぼす影響を考えるとより慎重に検討することが勧められています。 これは、小児に多い「特発性てんかん」では、年齢が上がると自然に発作が収まことがある一方、成人に多い「器質性・症候性てんかん」では、脳の病変部位から再び発作が起こる可能性が高いことが理由です。 少量ずつ減薬し経過観察すること 抗てんかん薬の減薬を進める場合、徐々にその量を減らしていくことになります。 その途中で発作が再び起こったり、脳波異常が再びみられるようになったら、減量を中止し、再度薬を増やして様子を見ることになります。 断薬後も定期検査を受けよう 無事に抗てんかん薬の断薬に至っても安心し過ぎるのは禁物です。 薬物治療を中止した後、発作がまた起こってくるのは、中止後3年以内が多いと言われています。 中止後も定期的に脳波を記録し、発作が起こっていなくても脳波に発作性の異常波が出るようになったら、抗てんかん薬の服用を再開するなどの対処が必要です。 断薬後のてんかん発作の再発率については多くの報告があります。 7.外科治療の検討 てんかんの治療法は、薬物治療だけではありません。 てんかんの種類によっては、手術といった外科的治療により、症状が劇的に改善するケースがあります。 医学の発展により、長い間薬物治療しか選択肢が無かった人でも、新たに外科治療の適応ありと判断される場合も少なくありません。

次の

診断と治療

てんかん 治療 薬

私たちは脳で考えて、色々な行動などをします。 指令を出す脳がうまく働くには情報のやりとりが必要です。 情報のやりとりには微弱な電気信号が必要です。 しかしこの電気信号が何らかの原因で過剰に出たりすると、体のコントロールが効かなくなりてんかんとなってしまいます。 電気が起こる部分によって、以下の2つにわけられます。 全般発作;脳全体の電気的興奮• 部分発作;脳の一部分の電気的興奮 全般発作 脳全体の電気的興奮を起こします。 さらに以下の2つにわけることができます。 強直間代発作;突然意識を消失して、口を食いしばり手足が硬く伸ばした状態になります。 その後一定のリズムで痙攣が起こります。 欠神発作;意識消失をしますが、痙攣は起こりません。 部分発作 脳の一部分の電気的興奮を起こします。 さらに以下の2つにわけることができます。 単純部分発作;意識消失は無く、手足のつっぱりや、首がねじれたり、痙攣をおこしたりします。 複雑部分発作;意識が遠のいていき、口をモグモグさせるなどが特徴的な行動。 抗てんかん薬 神経が過剰に興奮しているのが原因なので、興奮を起こさせないようにするのが抗てんかん薬になります。 電気的興奮を減らすには大きく2つの方法があります。 1つは 興奮性神経を抑える方法です。 2つ目は 抑制性神経と呼ばれる神経の抑制に関わるものの働きを強めることで、興奮を抑える方法です。 興奮性神経を減弱 、カルバマゼピン テグレトール 、ゾニサミド エクセグラン 、ラモトリギン ラミクタール 、ビムパット ラコサミド• これらのイオンのやり取りにはチャネルと呼ばれるトンネルのようなものを通してやりとりされます。 トンネルを封鎖することによってイオンがやり取りできなくなります。 ガバペンチン ガバペン• SV2Aに結合 神経と神経の間で、神経伝達物質と呼ばれるものが受け渡しされています。 シナプス小胞に入っている神経伝達物質が、膜表面にあらわれ、中身の神経伝達物質を放出されます。 そして神経伝達物質の放出の制御を行っている要素の1つとして考えられているのが、 SV2A シナプス小胞タンパク2A と呼ばれるタンパクです。 レベチラセタム イーケプラ は、主にSV2Aに結合することで、 てんかんの発作抑制をもたらすと考えられています。 ペランパネル フィコンパ• AMPA型グルタミン酸受容体に結合 先ほどのレベチラセタム イーケプラ で述べた神経伝達物質の1つに グルタミン酸があります。 AMPA型グルタミン酸受容体にくっつくと、神経伝達が進み神経の興奮が広がっていきます。 ペランパネル フィコンパ はAMPA型グルタミン酸受容体に対して非競合的にくっつくことで、グルタミン酸による神経興奮を抑えます。 エトスクシミド ザロンチン• Sponsored Link 抑制性神経を増強 バルプロ酸 デパケン• GABAトランスアミナーゼの阻害 抑制性神経が働くには、神経伝達物質の1つである GABAがGABAA受容体に結合することが必要です。 GABAがGABAA受容体にくっつくことで、Cl-イオンが細胞内に入り、過分極を起こします。 そうすることで神経細胞が鎮まります。 GABAは、 GABAトランスアミナーゼという酵素によって、コハク酸セミアルデヒドというものに分解されてしまいます。 バルプロ酸 デパケン はGABAトランスアミナーゼを阻害することで、GABAの分解を防ぎ先ほどの流れを維持します。 フェノバルビタール フェノバール 、クロバザム マイスタン 、プリミドン プリミドン• バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン系 GABAA受容体には、 バルビツール酸結合部位もしくはベンゾジアゼピン系結合部位というものが存在します。 これらの薬は、先ほどの結合部位に結合することで、Cl-の細胞内流入を促進します。 発作での使い分け 国家試験では作用機序の他に、強直間代発作、欠神発作、部分発作のどのてんかんに有効かというのが問われます。 強直間代発作• バルプロ酸 デパケン• フェノバルビタール フェノバール• クロバザム マイスタン• フェニトイン アレビアチン• ラモトリギン ラミクタール• レベチラセタム イーケプラ• ペランパネル フィコンパ• カルバマゼピン テグレトール• プリミドン プリミドン• ゾニサミド エクセグラン 欠神発作• バルプロ酸 デパケン• クロバザム マイスタン• ラモトリギン ラミクタール• エトスクシミド ザロンチン 部分発作• バルプロ酸 デパケン• フェノバルビタール フェノバール• クロバザム マイスタン• フェニトイン アレビアチン• ラモトリギン ラミクタール• レベチラセタム イーケプラ• ペランパネル フィコンパ• カルバマゼピン テグレトール• プリミドン プリミドン• ゾニサミド エクセグラン• ガバペンチン ガバペン• ラコサミド ビムパット すべてを覚えるのは難しいので、消去法でいきましょう。 必ず覚えておきたいのが、以下の3点です。 バルプロ酸 デパケン 、ベンゾジアゼピン系、ラモトリギン ラミクタール はすべてに使える。 エトスクシミド ザロンチン は欠神発作のみ有効。 ガバペンチン ガバペン 、ラコサミド ビムパット は部分発作のみ有効。 これら2つ以外は、強引に読むのも含めて成分名の中に「フ」が隠れていて、それは強直間代発作と部分発作に使える。 この3つのルールで国試は結構解けるはず・・・。 もちろん全てのてんかん薬を載せていませんし、この法則に当てはまらないものもあるのでご利用は計画的にお願いします(笑) まとめ• てんかんには、強直間代発作、欠神発作、部分発作などがある。 抗てんかん薬の作用機序は基本的に興奮性神経の抑制か、抑制性神経の増強である。 抗てんかん薬の発作での使い分けを覚えるのが国試では重要。 抗てんかん薬、発作での使い分け 関連ページ 薬は本来体で起こる生体反応を人工的に起こすことによって効果を示すものが多いです。 薬は作用によってアゴニスト 作動薬 とアンタゴニスト 拮抗薬 にわけることができます。 交感神経は、自律神経の一部です。 交感神経は、基本的には節前線維がコリン作動性神経で、節後線維はアドレナリン作動性神経です。 ノルアドレナリンは、チロシンを材料に作られ、MAOやCOMTによりノルアドレナリンは、不活化されます。 アドレナリン作動薬は、直接型、間接型、混合型が存在します。 代表的な受容体とその効果を知ることで、おおまかな薬の作用に予想がつくので覚えてください。 アドレナリン作動薬の間接型は交感神経節後線維のノルアドレナリンをたたき出すことで作用します。 間接型は医薬品が少なく、タキフィラキシーを起こしやすいのが特徴です。 アドレナリン作動薬の混合型は、直接型と間接型両方の作用を併せ持っています。 またリズミック アメジニウム はノルアドレナリンの再取り込みを阻害することによって昇圧作用を示します。 抗アドレナリン薬はアドレナリン受容体遮断薬と、アドレナリン作動性神経遮断薬に分けることが出来ます。 アドレナリン作動薬神経遮断薬は、アドレナリン枯渇薬と中枢性交感神経抑制薬があります。 アドレナリン作動性神経遮断薬はupregulationが起こる可能性があるため注意が必要です。 副交感神経は自律神経の一部であり、コリン作動性神経からなります。 アセチルコリンは、アセチルCoAとコリンから生合成されます。 またアセチルコリンはコリンエステラーゼにより酢酸とコリンに分解されます。 コリン作動薬は、作用によって直接型と間接型に分けることができます。 直接型は、ムスカリン性アセチルコリン受容体 M受容体 に直接働きかけて、様々な効果を示します。 コリン作動薬の間接型はコリンエステラーゼを阻害することによって作用します。 間接型は作用によって、可逆的コリンエステラーゼ阻害薬と、非可逆的コリンエステラーゼ阻害薬にわけられます。 抗コリン薬はムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することによって作用します。 抗コリン薬は臓器選択性を高めて改良されたものが現場では使われることが多いです。 ニコチン性アセチルコリン受容体 NN受容体 関連薬は、自律神経節に作用します。 自律神経は優位な方の効果が現れ、交感神経は血管と汗腺、副交感神経は血管と汗腺以外が優位です。 運動神経はアセチルコリンを出し、骨格筋のニコチン性アセチルコリン受容体 NM受容体 に結合し、筋収縮を起こします。 神経筋接合部関連薬には、刺激薬と遮断薬が存在します。 熱いものなどを触れたときに、反射が起こります。 反射の中心は脊髄であり、単シナプス反射と多シナプス反射があります。 中枢性筋弛緩薬はそれらを抑えることによって作用します。 局所麻酔薬は構造式の違いによって、エステル型とアミド型に分けることが出来ます。 全身麻酔薬は、中枢神経系に作用しますが、不規則的下行性麻痺を示し、最後に作用するのは延髄です。 また全身麻酔薬には、吸入麻酔薬と静脈麻酔薬と2つの種類があります。 オピオイド関連薬の副作用には、便秘、悪心、傾眠などがあり、便秘は耐性を生じないため、副作用対策が必要である。 睡眠薬のうち、バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系はGABAA受容体を介して作用します。 睡眠薬は、作用時間が違いますので、作用時間を覚えると現場で役に立ちます。 抗パーキンソン病治療薬では、ドパミンを増やして、コリンを減らすことが重要です。 しかしドパミンは血液脳関門を通過することができないので、レボドパに変装することが必要です。 アルツハイマー型認知症は記銘力障害が特徴的です。 アルツハイマー型認知症治療薬は、アセチルコリンエステラーゼを阻害することで、記憶に重要なアセチルコリンを増やします。 統合失調症は、陽性症状と陰性症状があります。 D2受容体遮断作用と5-HT2受容体遮断作用が関わることから、統合失調症はドパミン仮説とセロトニン仮説が重要と考えられています。 現場で使われる抗不安薬の多くはベンゾジアゼピン系です。 ベンゾジアゼピン系は作用時間が異なります。 そのため作用時間が切り替えの判断材料になるため、覚えておくと便利です。 うつ病は、セロトニンやノルアドレナリンの神経活動が低下しており精神症状や身体症状を示します。 そのため抗うつ薬では、基本的にセロトニンやノルアドレナリンを増やして作用します。 脳梗塞は再発を予防することが重要です。 そのためにはコンプライアンスを維持する必要があります。 再発予防以外にも、脳梗塞後遺症関連薬が存在し、様々な症状の改善をしてくれる薬があります。 めまいは、おもにグルグルする回転性、フワフワする浮動性、くらくらする立ちくらみなどがあります。 めまいの原因は耳や脳にあることが多く、治療薬はそこに作用します。 中枢に作用する薬はナルコレプシーに使われたり、取り扱いが特殊なものが多いです。 中でもリタリン メチルフェニデート やコンサータ メチルフェニデート などは、医師や医療機関や薬局も流通管理委員会に登録をしなければなりません。 アラキドン酸からプロスタグランジンが作られます。 発熱は視床下部にある体温中枢が調節していて、解熱薬は視床下部の体温調節中枢に作用することで解熱作用を示します。 心不全治療薬には、レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系が関わります。 レニン-アンギオテンシン-アルドステロン系の結果、前負荷と後負荷が生じ、これらを取り除く薬と強心薬が使われます。 刺激伝導系には活動電位が必要で発生にはイオンが関わります。 抗不整脈薬は、イオンをやり取りするチャネルを阻害します。 虚血性心疾患とは、冠動脈が詰まり、心筋が壊死していない狭心症や壊死してしまった心筋梗塞のことを言います。 虚血性心疾患治療薬は、冠動脈を広げるか、心筋の酸素消費を節約する薬が使われます。 高血圧治療薬は、他の疾患でも出てくるので、そちらをまとめたりすれば覚えられます。 ショックなどのように低血圧になると命の危機になることもあります。 片頭痛はセロトニンが減り、血管が拡張することにより引き起こされるのが原因の1つと考えられています。 トリプタン系の薬はセロトニン受容体を刺激し、血管を収縮することで片頭痛治療薬として使われます。 前立腺肥大が起こり、尿道が圧迫されてしまうと、排尿障害などが起こってしまいます。 前立腺肥大関連薬は、尿道を拡げることによって、排尿障害などを改善します。 頻尿は膀胱の排尿筋が収縮してしまうことが原因と考えられています。 呼吸は、延髄の呼吸中枢で調節されています。 呼吸興奮薬には末梢性呼吸興奮薬や中枢性呼吸興奮薬などがあります。 またベンゾジアゼピン系やオピオイド受容体拮抗薬などもあります。 鎮咳薬には、麻薬性鎮咳薬と非麻薬性鎮咳薬があります。 また去痰薬は、サラサラにしたり、滑りを良くしたり、痰の構成成分の比率を正常にすることで、出しやすくしてくれます。 気管支喘息は、気道の炎症が原因です。 気管支喘息は、効果ももちろんですが、まず吸入できないと話になりません。 そのため、吸入できるようなデバイスと継続できるような指導をすることが重要です。 消化性潰瘍治療薬は、攻撃因子と防御因子のバランスが崩れて起こります。 また消化性潰瘍の原因の1つにピロリ菌があるため、除菌することが大事になってきます。 過敏性腸症候群はIBSと呼ばれ、ストレスなどにより腹痛や腹部不快感が生じます。 過敏性腸症候群には便秘型や下痢型などがあり、薬は症状に合わせて使われます。 便秘は腸の動きが悪かったり、水分が不足していることが原因となります。 そのため、便秘治療薬は腸の動きを良くしたり、水分を調節することで作用していきます。 下痢は、何かしらの原因によって腸の中に水分が過剰となっています。 下痢治療薬は、これらの原因を抑えることで、過剰な水分を抑えることで効果を発揮します。 潰瘍性大腸炎とクローン病の違いは炎症部位が大腸だけか、口腔から消化管までかです。 潰瘍性大腸炎治療薬やクローン病治療薬は抗炎症作用によって効果を示します。 抗がん剤による吐き気は患者にとって苦痛であり、治療効果にも大きな影響を与えます。 制吐薬は嘔吐中枢より手前で抑えることで吐き気を抑えていきます。 B型肝炎の増殖には逆転写酵素が関わります。 B型肝炎治療薬の1つに逆転写酵素阻害薬があります。 またインターフェロン製剤は間質性肺炎の副作用が有名です。 C型肝炎は治せる病気になってきました。 C型肝炎治療薬のうち、直接作用型抗ウイルス薬 DAA;Direct Acting Antiviral はC型肝炎ウイルスの複製を阻害します。 肝性脳症は、肝不全などでアンモニアが代謝されず増えてしまうことが原因です。 肝性脳症治療薬は増えてしまったアンモニアを減らす薬が使われます。 胆石にはコレステロール系胆石などのいくつか種類があります。 胆汁の流れが悪いことが原因となっているため、胆石治療薬は循環をよくすることでコレステロール系胆石を溶かすことができます。 膵臓は、インスリンなどのホルモンだけでなく、トリプシンなどの消化酵素も分泌しています。 膵炎治療薬はトリプシンなどのタンパク分解酵素を阻害することで効果を示します。 緑内障は眼房水などによって、眼圧が上がることが原因となります。 緑内障治療薬は、眼房水の排出を増やしたり、産生を抑制することによって、効果を示します。 白内障は水晶体のタンパク質が異常変質することが原因と考えられています。 白内障治療薬は、白内障の進行を防止するだけなので、根本的な治療には手術が必要です。 縮瞳や散瞳には、瞳孔括約筋と瞳孔散大筋が関わります。 散瞳薬や縮瞳薬はこれらの受容体に作用します。 角化症は、角質層が硬く厚くなることでガサガサになる病気です。 肥厚した角質層を改善するには、皮膚のターンオーバーを良くして、保湿していくことが重要であり、角化症治療薬はそのような薬が使われます。 褥瘡はDESIGN-Rなどにより評価されます。 DESIGN-Rの状態や、急性期や慢性期によって、様々な褥瘡治療薬が使われます。 褥瘡治療薬は感染を防いだり、肉芽形成を促進したり、湿度を調節する薬などが使われます。 副腎皮質は球状層、束状層、網状層と3つの層からなります。 ステロイド外用薬は強さや基材によって使い分けされます。 ストロンゲスト、ベリーストロング、ストロング、ミディアムとステロイドの強さがわけれれています。 甲状腺ホルモンは、代謝に関わります。 甲状腺機能低下症では代謝が落ちるに対して、甲状腺機能亢進症では代謝が上がります。 そのため、治療薬ではこれらを補う薬が使われます。 糖尿病には、1型糖尿病や2型糖尿病などの種類があります。 糖尿病治療薬は、インスリン製剤や内服薬など様々な作用機序のものがあり、血糖値を下げたりします。 LDLは悪玉コレステロール、HDLは善玉コレステロールと呼ばれることがあります。 脂質異常症治療薬を理解するには、TGを下げるのか、Choを下げるのかを注目してみましょう。 痛風は高尿酸血症が起こり、関節腔内に炎症を生じ、激痛が起こります。 痛風治療薬は、発作を抑えるものや、尿酸の生成抑制や排泄促進などをすることにより効果を示します。 骨粗鬆症にはカルシウムが関わり、カルシトニン、パラトルモン、活性型ビタミンD3などが調節しています。 骨粗鬆症治療薬は、破骨細胞や骨芽細胞に作用します。 止血の種類には、血小板血栓とフィブリン血栓があります。 血小板血栓は一時止血であり、血小板凝集因子にはTXA2、5-HT2、ADPなどがあります。 抗血小板薬はこれらに作用します。 フィブリン血栓による二次止血は内因系、外因系、共通系などにより起こります。 抗血栓薬は、共通系の凝固因子を阻害することにより、抗凝固作用を示します。 プラスミンはフィブリン血栓の溶解に関わります。 血栓溶解薬はプラスミノーゲンアクチベーターであり、プラスミンを作ることによって、血栓を溶かしていきます。 止血薬には、止血薬、凝固系促進薬、線溶系抑制薬、血管強化薬などがあります。 現場でよく使われる止血薬にはカチーフN フィトナジオン 、ケイツー メナテトレノン 、トランサミン トラネキサム酸 、アドナ カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム などがあります。 貧血は赤血球の分化のどこかの段階で異常が起こります。 そのため貧血治療薬は赤血球の分化に必要なものを補充することで作用していく薬が多いです。 炎症を起こす原因の1つにプロスタグランジンがあります。 COXによって、アラキドン酸からプロスタグランジンは作られます。 COX-2は炎症などにより酵素活性が上昇します。 免疫が自分の体を誤って攻撃してしまうことがあります。 免疫抑制薬は免疫に関わるヘルパーT細胞などを抑制することで免疫抑制作用を示して、攻撃されないようにします。 関節リウマチ治療薬は、免疫を抑える薬や、炎症性サイトカインを抑える薬が使われます。 花粉症などのアレルギーは、ヒスタミン、ロイコトリエン、トロンボキサンなどのケミカルメディエーターによって引き起こされます。 花粉症には抗アレルギー薬が使われます。 細菌は細胞壁と細胞質という構造をとります。 細菌の細胞壁はペプチドグリカンからできています。 細胞壁に作用する抗生物質は、トランスペプチダーゼを抑えたりすることで、ペプチドグリカンの合成を抑えます。 細菌のタンパク質合成には30Sリボソームと50Sリボソームが関わります。 抗生物質のうち、タンパク質合成阻害薬は30Sリボソームや50Sリボソームを阻害することで作用します。 抗生物質のうちニューキノロン系はDNA合成を阻害することで作用します。 また、バクタ スルファメトキサゾール・トリメトプリム は葉酸合成を阻害することで作用します。 抗結核薬は耐性菌ができないように、多剤併用療法が行われます。 抗結核薬は様々な薬が組み合わされて使われますが、末梢神経炎、視覚障害、難聴などの副作用に注意が必要です。 HIVはRNAウイルスでヒトに寄生してAIDSを発症します。 HIVの増殖には逆転写酵素、インテグラーゼ、プロテアーゼなどの酵素が関わり、AIDS治療薬はこれらを阻害することで効果を示します。 インフルエンザが増殖するには、ノイラミニダーゼによって切り離しが必要です。 ゾフルーザ バロキサビル はmRNAの合成を抑制することで、インフルエンザウイルスの増殖を抑えます。 抗がん剤のアルキル化薬はDNAのうちグアニンにアルキル基をくっつけることで細胞分裂を阻害します。 アルキル化薬の代表例にはエンドキサン シクロホスファミド があります。 抗がん剤のうち代謝拮抗薬は細胞周期のS期に働くものが多いです。 代謝拮抗薬で有名なのが5-FUやTS-1です。 5-FUはFOLFILIやFOLFOXなどに使われます。 薬理は薬剤師にとって要となる科目です。 国家試験でも重要ですし、しっかりまとめることができれば、現場でも大きな力になることは間違えないでしょう。 このカテゴリーでは薬理のまとめをしていきます。 抗腫瘍植物アルカロイドは植物から作られた抗がん剤です。 抗腫瘍植物アルカロイドのうち、一部の抗がん剤は微小管に作用することで、がん細胞をやっつけます。 抗腫瘍ホルモン関連薬は乳がんや前立腺がんに使われる抗がん剤です。 乳がんにはエストロゲン、前立腺がんにはアンドロゲンなどの性ホルモンが関わってきます。 白金製剤はDNAに橋を架けてDNAの複製を阻害する抗がん剤です。 白金製剤は腎毒性が出やすいため大量の輸液でハイドレーションをかけます。 また吐き気が防止で5-HT3受容体遮断薬を使います。 ランダ シスプラチン は生理食塩液に混ぜます。 受容体は存在する場所によって、細胞膜受容体と細胞内受容体にわけられます。 細胞膜受容体は、さらにイオンチャネル内蔵型受容体、Gタンパク質共役型受容体、チロシンキナーゼ関連型受容体にわけられる。 薬を投与し、半分のものに効果が表れる用量をED50と言います。 また半分のものが死んでしまう用量をLD50と言います。 協力作用には相加作用と相乗作用があります。 拮抗作用の中には競合的拮抗と非競合的拮抗があります。 内活性は薬と受容体の相性によって、3つに分けられます。 作動薬と拮抗薬の効果に関する指標として、pD2、pA2、pD'2などがあります。 pD2、pA2、pD'2とはなんなのかをまとめました。

次の